米中関係と映画「主戦場」:GAHT の見解

令和元年5月31日
GAHT代表 目良浩一

 日本の保守は現在映画「主戦場」によって荒らされている。上智大学の詐欺行為であるとか、契約違反であるとか、肖像権の侵害であるとかで、論争が激しい。この件での対応では、保守陣営内でも色々と議論が起きているようである。しかし、このような問題に囚われる前に、まず考えるべきことがあると思う。

なぜこの時期に、「主戦場」が現れてきたのであろうか。

 
今、アメリカのトランプ政権は中国に対して戦いを挑んでいる。 より正しく言えば、「中国共産党」に対しての闘いである。オバマ政権時代には、中国に寛容で資本主義経済体制を敷いているのできっと近いうちに政治体制も「民主化」するであろうと想定して、中国に対して寛容な政策を採っていた。しかし、実情は中国の経済の経済体制は党の支配のもとで厳しく制御され、民主的資本主義とは全くかけ離れた独裁統制体制で、企業は党の指令によってアメリカの進んだ技術を盗み取ることまでも要求され、またチップの中には秘密のうちに米国の情報を盗み取る仕掛けを入れることなども指示されていたのである。このような中国共産党の仕業に激憤したのがトランプ大統領で、彼はこのような中国の仕打ちに極めて厳しい態度で当たっている。目的はこのような不当な党の態度を改めさせることで、中国経済を崩壊させることではない。

 この新しい米国の対中政策に、野党である米国民主党も同調して、与野党一致して米国は現在中国に厳しく対処しているのである。現在の対処方法は貿易問題が中心であるが、それが経済にある程度のマイナスの影響を与えることになっているが、それにも関わらず中国に改革を迫っているのである。

 我々が「慰安婦像撤去」を求めてアメリカで裁判を起こしたときに直ちにグレンデール市に対する支援を表明したのが中国系の団体であった。また、サンフランシスコ市の慰安婦像の場合にはそれを主導したのは紛れもない中国系の二人の女性であった。このような動きの背後には中国共産党があると考えても間違いはないであろう。「主戦場」が今放映されるようになったのも、現在中国が苦境にあることがその要因ではなかろうか。日本の保守層の関心を古びた「慰安婦問題」に引き戻し、中国の基本的な問題から引き離す事を目論んでいるのではないだろうか。

 したがって、我々は彼らの意図通りに「主戦場」問題に明け暮れするのは賢明ではないと思われる。                          現在世界的な問題である中国の本質をより真剣に検討し、現在起こっている米中対立に対して日本としていかに対処すべきかをより真剣に考えることが我々にとって急務であろう。

米中関係と映画「主戦場」:GAHT の見解」への4件のフィードバック

  1. 確かに問題だらけで奇妙な映画「主戦場」がこの時期に出てきた背景には中国政府が動いていることは間違いないと思われる。だからこそ、この映画にたいする正当な抗議は行われるべきである。ただ、そのために保守派の主エネルギーを使うべきではないとすることには全く同感である。中国独裁政権の、経済的軍事的野望の向こうにあるあまりに非人間的で極悪な野望と本性が露わになり、米国が本気で中国に対処し始めた今、日本の保守派も腹をくくり、米国との連携を確固にして中国の悪魔の野望を挫くために、全力を挙げるべきである。

  2. 映画『主戦場』にチャイナの息がかかっているかは疑わしい。製作者のような日系米人は多数いるからだ(後述)。また日本(慰安婦問題)に批判的なチャイナ系米人も多数いる。もちろん間接的(広義)には『主戦場』に対するチャイナの影響はあるだろう。

    概して日系米人2世3世は日本に対してアンビバレンスを抱いているようだ。彼らは基本的には米国人、部分的には日本人だからだ。だから「慰安婦問題」は決着したことだ、今更何をなどというのはGAHTなどの能天気だろう。そもそもピューリタン的で売春が基本的に非合法な米国で慰安婦問題が収束決着すると考える方が間違っている。いわんや貧困の為に身を売ったとか甘言に騙されたなどとなれば広義の強制連行論は否定し難い。これは米国と限らず世界全体の風潮だろう。

    だから、人権、ヒューマニズムの土俵で戦っていては勝ち目はない。いくら慰安婦は高給取りだったとか客を拒否できたとかピクニックに行ったとか日本兵と恋愛結婚したとか言っても通用しない。根本的に売買春は人権侵害だと考えられているからだ。

    ではどう対処すればいいか。二つある。一つは、そもそも日シ戦争や日米戦争は日本が始めた戦争ではないということを論じアピールすることだ。両戦争がなかったら慰安婦問題もなかった。つまり慰安婦は日本が率先して始めたことではなく、状況上止む無くやった(というより起きた)ことだと主張することだ。慰安婦が問題ならそもそも日本をそのような状況に追い込んだ連合国が悪いと主張することだ。もう一つは、人権人道(ヒューマニズム)の土俵から出ることだ。例えば人間以外の動物生き物の「権利」はどうなるのかと問いかけることだ。慰安婦自身も含め人間は他の生き物の「権利」を蹂躙犠牲にして生きている。慰安婦の権利侵害がどうのと言える義理か(目くそ鼻くそを笑う)ということだ。2番目の道(アプローチ)はある人間にはラディカルかもしれないが先達は多い。宮沢賢治、ピーターシンガー、リチャードドーキンス等々。

  3. ご意見を頂きました。

    アンチテーゼでの闘いに疑問を呈されましたが、GAHTは「歴史の真実を求める」活動をしておりますので、慰安婦問題や南京事件の背後にある「日本軍・日本人は残虐であった」と流布している誤解を解く活動が主眼でやっております。

    今後も出版等で広宣いたします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


*