UNESCOの世界の記憶遺産に関するGAHTの声明

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UNESCOの世界の記憶遺産に関するGAHTの声明

2017年10月31日
GAHT-US 理事長 目良 浩一

今般ユネスコでの「世界の記憶」の登録を審査する国際諮問委員会(IAC)が、日中韓などの8ヵ国の市民団体などが申請した「慰安婦の声」と称する申請の登録を、延期し申請関係者の話し合いを促す決定を下した。この決定は大変喜ばしい事であり、我々は何時でもその話し合いに応じる事を宣言する。

この決定に至るまでに日米市民団体の協力が影響したと思われるので、以下その事を特記する。

我々の仲間では、昨年に、ユネスコに中国から申請された「南京大虐殺」を世界の記憶遺産として承認した時に、次に来る中国からの「慰安婦」の申請に対する対抗策が問題となった。山本優美子氏や細谷清氏が、「世界の記憶」の申請は、国家でなくとも、二カ国以上のNGO が共同申請をすれば、受け付けられる事を知らせてくれた。そこで、GAHTのシスター機関である、米国カリフォルニアの日本再生研究会が、東京の「なでしこアクション」と共同して、慰安婦に関係するが、中国の提案とは全く趣旨の異なる申請をする事にした。その後、「慰安婦の真実国民運動」と「メディア報道研究政策センター」を申請者に加えて、「慰安婦と日本軍の規律に関する文書」と題した申請を2015年5月に提出した。

全く趣旨が違う「慰安婦」に関する申請にユネスコは困惑し、両者共に承認しないであろうと期待した我々の思惑は、結果として中国等の申請者との話し合いが、登録の前提条件とする新基準の制定に結び付いた。

中国などの考え方に大きな影響を受けているユネスコ関係者は、そう簡単に我々の申請を受領する事はなかった。申請した記録は、日本の国立公文書館や防衛研究所、米国の国立公文書館にあるものが殆どであるが、ユネスコはそれらの機関が共同申請者に参加していない事で、我々の申請を却下しようとした。米国の国立公文書館 (National Archives and Record Administration (NARA), に申請に参加できるかどうかを尋ねたところ、米国政府の機関として、国連の機関とは直接に関係は持てないとの事であった。

そこでワシントン近郊にあるNARAに直接出向いて、NARA の書類は何時でも誰でもその機関の規則に従えば閲覧できる事を書面にして貰ってユネスコに提出したので、ユネスコは承諾せざるを得なかった。日本の国立公文書館と防衛研究所も、同じ手続きで承認された。日本の軍人が記述した日記などは、「メディア報道研究政策センター」が保存しているので、申請者になってもらった。しかし、我々の提出した資料の殆どは、日米の公文書館に保存されているものであり、世界中の人が閲覧すべきものであるが、実際には、あまり見られていない書類である。この手続きは、昨年の夏から秋にかけて行われた。

2017年4月にユネスコから来た問合せは我々の慰安婦に関する解釈を覆そうとする質問であったが、丁寧に回答した。河野談話が信頼できない理由として、2014年6月に発表された政府の談話の背景の調査報告書を使用した。そして、日米の公文書館の書類の保存は、どこの図書館よりも信頼できる事を伝えた。

その間に、日本政府が、ユネスコの審査方法やプロセスが、非公開で不透明である事に抗議して、より透明性のある審議をする事、また、同じ案件で複数の申請があり、その内容が相違する場合には、申請者同士の対話によって解決する事を提案した。ユネスコは、その提案を採択したが、その採用は、来年度の申請から適用する事を定めた。まさに、我々の申請を却下する尤もらしい口実である。

この情報が、入るや否や、なでしこアクションが中心となって、ユネスコにオープン・レターを出し、今年度の申請に対しても対話をするように要請した。中国が中心となって申請した「慰安婦の声」は、日本軍によって性奴隷にされたとされる女性の「声」を中心にするもので、我々の提出した書類が描き出す慰安婦の実像とは天地の差があるからである。

10月25日から27日まで開催されたIACでは、一時は中国等が提出した申請が承認され、我々のは却下される予想もあったが、この様な良い形で決着したのには、日本政府の動きや国際諮問委員の良識も働いたであろうし、他の日本の志を同じくする方々の力等の要因があったと思われる。

この様な皆さんの協力の中でも、対抗する申請を出し、登録新基準の制定に寄与し、オープン・レターを出した山本優美子をはじめとする我々の提案があってこそではなかったか。譬え小さかろうが民間団体として登録申請書を提出した最初の一歩の行動が、この成果に結びついたと信じる。

【GAHT-US 理事(広報担当)細谷 清】

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