『ユネスコ世界記憶遺産 「慰安婦」の登録』 第三回

第三回お話し 「代表」も必要性と「慰安婦の声」が嫌がる理由

「慰安婦の声」が2023年2月の第一回の対話を断った理由は、「日本軍の規律」が提案した対話条件にありました。

両者が対話を通して慰安婦関連書類のユネスコへの登録に「合意すること」が目的ですから、その合意の為に「日本軍の規律」は、代表による文書での確認と署名によって合意とする事を提案しました。代表の条件として申請団体の委任状によって代表者が対話開始時点で確定していることを求めました。

言った、言わない、約束した覚えはない等の話になる事を防ぐために、後々のもめ事を起さない為の予防策でした。

この代表者の選出を向こうが嫌がった理由は、一つは九ヶ国にまたがる二十団体もの委任状を集める手間と、もう一つは登録もしていない団体の実態‐幽霊団体もあるだろう実態‐が分かってしまう事を恐れたのだと、推察します。

そうなんです、「世界記憶遺産」と名乗るその登録が身元不確かな団体でも申請できる制度だったのです。

第一回目で述べた「慰安婦の声」を構成する申請団体は、身元が確かなのが四団体のみで、七団体が非登録、9団体が非登録と推測されます。

この代表による対話の話が、「日本軍の規律」の中でも対立する議題になって行きました。

次回は、「日本軍の規律」で最初に激しい議論になりその対立で会を出て行く人も出た議題:「両論併記の容認可否」をお話しします。

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