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【Front Japan 桜】「グレンデール慰安婦像撤去裁判」報告 [桜H28/10/24]


18分45秒~42分30秒

<番組でご紹介したフリップ>
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裁判所に提出した反論書
◆ 史実を世界に発信する会(Society for the Dissemination of Historical Fact )
AMICUS CURIAE
http://bit.ly/2ddwEh6

◆ 日本近現代史研究会
BRIEF OF AMICUS CURIAE THE NIPPON TODAY’S RESEARCHERS SOCIETY (KINGEN)
http://bit.ly/2dqEFxu
MOTION OF THE NIPPON TODAY’S RESEARCHERS SOCIETY (KINGEN)
http://bit.ly/2ec04NT
APPENDIX TO AMICUS CURIAE BRIEF
http://bit.ly/2e8OcrI

<参考>
史実を世界に発信する会
Society for the Dissemination of Historical Fact 
日本近現代史研究会

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2016-10-24_5

再審査請求が破棄される

2016年10月14日

去る9月16日に米国連邦控訴裁判所に提出した控訴審判決に対する再審査の請求が、破棄されたとの通知が10月13日に関係者に伝達されました。担当した3人の判事が却下、他の判事も再審査に興味を示しませんでした。その結果、再審査の要請は、却下されました。連邦裁判所に関する残された道は、米国の最高裁判所に上訴することだけになりました。

この件については、最高裁での採択の可能性、上訴することの意義、そしてそれに伴う必要な費用、裁判以外の広報活動による目的達成効果などを総合的に検討して、近い内に決定をする予定です。我々としては、日本国の名誉を守るためにあくまで戦いたいのですが、裁判以外の広報活動による目的達成のための効率などを考え併せて、決めていきたいと思っています。
今後ともに、ご協力の程お願いいたします。

歴史の真実を求める世界連合会【GAHT(ガート)】

性奴隷を否定した意見書が米国連邦控訴裁判所に受理されました

日本の民間2団体が原告「歴史の真実を求める世界連合会」を支援するために米国連邦控訴裁判所に提出した第三者の意見書が、平成28年(2016年)10月4日受理されました。
判事は慰安婦性奴隷を全面から本格的に否定した意見書を、初めて読むことになります。

◆ 史実を世界に発信する会(Society for the Dissemination of Historical Fact )

AMICUS CURIAE
http://bit.ly/2ddwEh6

 

◆ 日本近現代史研究会

BRIEF OF AMICUS CURIAE THE NIPPON TODAY’S RESEARCHERS SOCIETY (KINGEN)
http://bit.ly/2dqEFxu

MOTION OF THE NIPPON TODAY’S RESEARCHERS SOCIETY (KINGEN)
http://bit.ly/2ec04NT

APPENDIX TO AMICUS CURIAE BRIEF
http://bit.ly/2e8OcrI

 

<参考>
史実を世界に発信する会
Society for the Dissemination of Historical Fact 
日本近現代史研究会

GAHT関連ニュース纏め 2016年8月

★【Front Japan 桜】目良浩一氏に聞く 「米慰安婦像撤去訴訟」上訴の背景[桜H28/8/29]
https://www.youtube.com/watch?v=quMeHXd-Olo
3:18から目良代表の話

★産経ニュース 2016.8.27
「米国人判事に『俺は東条が嫌いなんだ!』と言われた」 米慰安婦像撤去訴訟の原告、目良浩一氏が明かす訴訟の実態とは…
http://www.sankei.com/world/news/160827/wor1608270016-n1.html

★夕刊フジ 2016.08.27
米慰安婦像訴訟「撤退すれば抑止力消える」 GAHT目良浩一代表が激白
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160826/dms1608261717023-n1.htm

★共同通信 47ニュース 2016/8/25
【発言】「慰安婦外交」に物申す 米少女像撤去訴訟の目良浩一氏
http://this.kiji.is/141463496944174581?c=39546741839462401

共同通信公式ツィート
https://twitter.com/kei_matsumura/status/768736265642487808

★産経ニュース 2016.8.25
米グレンデール市の慰安婦像訴訟 日系NPOが米最高裁に上訴へ 「誤った認識と戦う」
http://www.sankei.com/world/news/160825/wor1608250052-n1.html

【講演会お知らせ】控訴裁判所の誤りを糺す 米国最高裁に問う!【H28年8月27日 秋葉原】

< 歴史の真実を求める世界連合会/GAHT 8.27 秋葉原 講演会 お知らせ >

~ 日本人が日本の名誉をかけて、米国の最高裁まで戦おうとしたことがあったでしょうか? ~
「グレンデール慰安婦像撤去訴訟 控訴裁判所の誤りを糺す 米国最高裁に問う!!!」

米国カルフォルニア州の裁判所は中韓反日団体の意見のみを採用して判決文に書き入れました。
判事団は「慰安婦は20万人以上もの強制された奴隷の被害者」と信じています。
裁判のこれまでの経緯、GAHTの今後の対応、日本の名誉のために初となるであろう米国最高裁判所に問うべきか?米国における歴史戦の最新情報と合わせて講演します。

【登壇者】 GAHT米国 代表 目良浩一、 GAHT日本 代表 藤井厳喜、他

【日時】 平成28年8月27日(土)開場14:15 開会14:30 閉会16:30

【場所】 TKPガーデンシティPREMIUM秋葉原 カンファレンスルーム3C
東京都千代田区外神田1-7-5 フロントプレイス秋葉原 2F/3F
アクセス http://tkp-akihabara.net/access/ JR 秋葉原駅 電気街口 徒歩4分

【参加費】 千円
※事前申し込み不要、当日直接会場にお越しください

【目良浩一代表 プロフィール】
教授、1933年ソウル生まれ、ハーバード大学で博士号を取得、ハーバード大・筑波大・南カリフォルニア大学等で経済・国際経営・公共経営を講義、世界銀行と開発国での都市開発で協力
最近の著書:「マッカーサーの呪いから目覚めよ日本人!」2012/12 桜の花出版

【主催】
歴史の真実を求める世界連合会

【問い合わせ】
広報担当 細谷 清 (ほそや きよし)
MAIL: hosoya-k@pg8.so-net.ne.jp

8月27日講演会案内R1

アンタイースラップ罰金について

GAHTは、グレンデール市を相手にして、市が中央公園に設置している慰安婦像の撤去を求めています。その裁判の成果はまだ出ていませんが、其れに関するアンタイスラップ罰金につて誤解があるかも知れませんので、下に解説します。

カリフォルニア州のロサンジェルス地区裁判所の、リンフィールド判事は公共の利益のための裁判はアンタイスラップ(濫訴)の対象外になるはずにも拘らず、2015年2月23日に、グレンデール市側の濫訴の訴えを承認しました。そこで、グレンデール市側の弁護士事務所、シドリー・オーステン社は、5月4日にそのために使われた弁護士の費用は $212,915.85 であると申告しました。しかし、その請求の内容には、この訴訟に直接関係の無いものが含まれている可能性があるので、当方の弁護士が、それを精査した結果、8月25日に、判事はシドリー・オーステン社が受け取るべき適切な額は$150,046.58 であると査定しました。当方は、それに従って、9月16日に8月25日からその日までの利子を加えて、$150,992.34 を支払ったのです。

このように濫訴の罰金の査定には、当方の弁護士や判事も参加していますので、我々は弁護士などに騙されて法外な金額を支払ったなどとするデマや悪意の憶測に惑わされないようにお願いします。

GAHT-US Corporation

【目良浩一の米西海岸リポート(3)】 リトル・トウキョウの老人施設売却は日系人社会の亀裂を露呈しました 背後には不穏な勢力が… / 産経ニュース2016.7.4

当会の目良浩一代表のレポートが産経ニュースに掲載されました。ご紹介します。

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産経ニュース 平成28年(2016年)7月4日
【目良浩一の米西海岸リポート(3)】
リトル・トウキョウの老人施設売却は日系人社会の亀裂を露呈しました 背後には不穏な勢力が…
http://www.sankei.com/premium/news/160704/prm1607040001-n1.html

■ リトル・トウキョウの高齢者施設は日系人の財産だった…

日本から米国への移民は19世紀後半から始まり、1924年の米政府による日本人移民禁止令まで続きました。現在の在米日系米国人は3世から5世が中心です。

一世と呼ばれた日系人たちは、ロサンゼルス中心部に「リトル・トウキョウ」を作りました。61年には8人の著名な日系人が主導、協力して老人のための居住施設を設置しました。この施設は、70年代に居住者が自立して居住できる施設、ある程度の看護の必要な人たちの施設、そして常に看護が必要な人たちのための施設などの4つの異なる施設になり、計600人強を収容できる施設に成長しました。

施設では日本の文化が維持され、日本食が提供され、日本語で生活できるという環境が維持されてきました。この施設は、日本の財界をはじめ、日本企業や一般人からの寄付金などの浄財によって建設され、そして多くの人のボランティア活動によって運営され、存続されて来ました。在米日系人が誇ることができる貴重な財産でした。

■ 営利企業に売却されるとどうなるか…

ところが、施設の運営を担っている非営利団体「敬老シニアヘルスケア」の理事会の考えは異なっていたようです。

理事長のショーン・ミヤケ氏が4施設を不動産・開発を行う営利会社のパシフィカ社に売却するという発表をしました。施設設立の最後の著名人であるジョージ・アラタニ氏の逝去を待っていたかのように、同氏が亡くなった翌年の2014年のことでした。ただ、この時は売却価格をめぐって州政府から問題が出されて立ち消えになりました。

ところが、昨年9月にパシフィカ社と売買契約が成立したと正式に発表されました。施設は非営利団体でかなりの費用を寄付金で賄う体制なのに、営利企業のパシフィカ社が購入すればサービスはかなり異なった性格になることが考えられます。

敬老シニアヘルスケアとパシフィカ社の契約内容を検証してみると次のことが判明しました。

・売却価格は4100万ドル(約41億8000万円)

・5年間は現在のサービスを維持するが、その後の制約はなし

・最初の1年間はサービス料の値上げに制約あり

すなわち、5年後には土地使用も含めて全く異なった事業を始めることができるのです。都市センターに近く、夜景を見るにはもってこいの場所なので高級マンションに建て替えることも可能です。4つのうち2つが入っている主要施設は土地が5エーカー(約2万平方m)あるので土地利用の転換は十分に考えられます。

■ 売却反対運動が起きたものの…

売却の計画が明らかになると、ロサンゼルス周辺の日本人や日系米国人からかなりの反対の声が上がりました。日系米国人を中心として「敬老救済特別委員会」が結成され、売却反対運動が展開されました。日本人有志も集会を開き反対の意思を表明しました。

反対の主要な理由は、日系社会が築き上げてきた貴重な資産が失われることでしたが、ここで日系社会の隠れた亀裂が露呈することになりました。

ミヤケ氏らは、旧移民の日系米国人は現在では完全に米国人になっていて日本語や日本食のサービスは不要であること、そしてそうしたサービスが必要な戦後の移民である「新一世」については、自分たちとは関係がないので新しく日本から来た移民のために施設を維持する必要はないとする意見を表明したのです。

つまり旧来の日系人は新一世には、全く近親感を持っていないということが明らかになったのです。

非営利法人の売却には公聴会の開催が条件となっています。しかし、この事案で公聴会は開催されていません。この点について施設の売却を承認したカリフォルニア州司法長官に問い合わせたところ、「公聴会は免除して(施設売却の)許可を下した」との回答がありました。それも中国系の副司法長官からの回答でした。この決定は不当であるとして、敬老救済特別委員会が売却中止を法廷に訴えましたが、却下されました。

昨年11月には敬老救済特別委員会の主催で、新旧移民合同の大規模集会が開かれました。500人が参加し、州選出の連邦下院議員などの応援演説もあって反対派の気勢はあがりました。

しかし、連邦議会の議員といえども、州の決定には影響力はありません。結局、今年2月には売買契約が実行されることになってしまいました。

■ 売却の背後にある不穏な勢力

先に述べたように、日本人と日系米国人との間には亀裂があります。日本に住んでいる人は、日系米国人は親日であると思っているようですが、彼らは1942年の日米開戦後の日系人の強制収容所行きについては、日本が無謀にも真珠湾を攻撃したせいで日系人が大きな迷惑をこうむったと信じているので、一般的に親日的ではありません。

また、最近の新一世が裕福な生活をしていることも、苦労して財や地位を築いてきた旧来の日系人を反日にする要因にもなっているようです。現在の施設利用者の大多数は新一世で、彼らのために貴重な財産を残す必要はないと思っている日系米国人が多いのです。

敬老施設売却問題は、数多くの疑問を日本人と日系社会に投げかけています。

まず、ショーン・ミヤケ氏を中心とする理事会の不可解な動きです。敬老施設は赤字で、多額の寄付金が必要だと言われていました。ところが、蓋を開けてみると経営は黒字だったのです。

すると、施設売却後に残った資産をどのように使うのかという疑問が出てきます。ミヤケ氏らは日系の老人の福祉増進のために使うと言明していますが、具体的な使途は示されていません。今までの施設運営こそが、最も有効な老人の福祉の増進方法であると思えるのですが。

そのミヤケ氏は、売却から4カ月間、音沙汰がなく、まるで日系社会から消えてしまったかのようでした。ところが突如、6月28日になって、月末をもって理事長職を辞任すると発表しました。まったく無責任な行動です。

次の疑問は、この売却に関してどのような力が働いたかということです。前述したように、日本人や日系人にはさまざまな外的な力が働いています。施設を購入した会社はインド系の人が興した会社です。そして、認可を出したのは中国系の役人です。

マイク・ホンダ氏を含むカリフォルニア州選出下院議員16名が連名で売却に反対の意見を表明しましたが、売却阻止は不可能であることを見越しての人気取りのジェスチャーだったようです。

ホンダ氏を強力に推していた反日中国系の団体からは私個人に対して「このように応援しているのであるから、恩を仇で返すな」というメールが届きました。暗に、慰安婦像撤去を求める裁判を中止しろという意味のようです。

一方、日系人や日本人はまとまりに欠けていて、それらの圧力に対抗する十分な力を持っていないように思えます。日系人と日本人が対立するような状況になっていることは悲しいことです。

日本人に対する慰安婦攻勢に始まり、リトル・トウキョウにおける経営者交代から全米日系人博物館における慰安婦映画の上映、日系敬老施設の売却、高等学校の歴史教科書に「間違った慰安婦の記述を入れる」ことなど一連の動きを見ると、この地の日系社会に揺さぶりをかけて分断し、日系社会を壊滅させようとする大きな力が働いているのではないかとさえ感じます。

こうした状況が目の前で起きているのですが、ロサンゼルス総領事館を含む日本の外務省はハリウッドにジャパン・ハウスを設置して、アニメや日本食などのプロモーションをすることに熱中しているのです。

■目良浩一(めら・こういち) 1933年、日本統治下の朝鮮京城府(現ソウル市)生まれ。東京大学工学部卒、同大学院修了、米ハーバード大学で博士号取得。ハーバード大学助教授、筑波大学教授、南カリフォルニア大学教授などを歴任。米国在住。「歴史の真実を求める世界連合会」(GAHT)代表。米国慰安婦像撤去訴訟の原告の1人。共著に『マッカーサーの呪いから目覚めよ日本人!』(桜の花出版)。昨年6月には米国で「COMFORT WOMEN NOT ”SEX SLAVES”(慰安婦は性奴隷にあらず)」を出版した。

【目良浩一の米西海岸リポート(2)】 慰安婦問題に関する日韓合意後、米国で対日批判は激化 日系人コミュニティーへの圧力も… / 産経ニュース2016.7.2

当会の目良浩一代表のレポートが産経ニュースに掲載されました。ご紹介します。

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産経ニュース 平成28年(2016年)7月2日
【目良浩一の米西海岸リポート(2)】
慰安婦問題に関する日韓合意後、米国で対日批判は激化 日系人コミュニティーへの圧力も…
http://www.sankei.com/premium/news/160702/prm1607020004-n1.html

■ 日韓合意後の米国における慰安婦旋風は…

昨年12月に、日韓両政府は慰安婦問題について合意しました。合意は、両政府が慰安婦問題を最終的かつ不可逆的に解決し、お互いを国連などの場で非難・批判をしないこと、日本政府は元慰安婦の苦痛を癒すために約10億円を韓国が設置する財団に拠出するとの内容です。

日本の多くの人はこの合意によって、慰安婦問題は解決したと感じているようですが、それは間違いです。米国では慰安婦問題を通じた対日批判は激化しています。例えばカリフォルニア州で慰安婦像の設置を推進する「カリフォルニア州韓国系米国人フォーラム」(KAFC)はホームページに堂々と、自分たちは韓国政府と関係がないので今までの運動を継続すると公言しています。

米国務省は日韓合意を歓迎し、民間にも合意を尊重するように訴えていますが、それを強制する手段を持っていません。つまり、合意は単なる“希望条項”なのです。

韓国内では元慰安婦らが韓国政府は自分たちに相談せずに日本政府と合意したとして、合意に反対を唱えています。それに呼応するように元慰安婦たちによる米国訪問は、日韓合意後、明らかに頻繁になっています。

今年2月には、複数人の元慰安婦が米東海岸の都市を訪問して、自分たちの「体験談」を発表しました。3月には、いわゆる“スター慰安婦”になった李容洙(イ・ヨンス)がカリフォルニア州上院を訪問し、人権問題に貢献したとして州上院から感謝の言葉をうけました。また、今まで慰安婦問題に関する活動がなかったテキサス州にある南メソジスト大学でも、4月に元慰安婦の「体験談」を聴く会がもたれました。

■ 日本総領事館は日本人女性の訴えを無視…

東海岸のニューヨーク市のビジネス街中心部では、毎日のように韓国系の人が慰安婦に関する日本政府の責任を追及するプラカードを掲げて、道行く人に訴えています。

一方、サンフランシスコ市では、中国系が中心となって市の公共施設内に慰安婦記念碑を設置する案が昨年浮上しました。日本人や日系人などの反対に関わらず、昨年9月には設置案が市議会で可決され、現在、記念碑の具体的な形状や碑文の文言が検討されている状況です。

サンフランシスコ市は、中国系の人たちの影響力が強大で、彼らの意向に反対するには相当の覚悟が必要です。それにもかかわらず、市議会では同市に居住する数名の日本人女性が反対の声を挙げました。

しかし、中国系の人たちの圧力に押され、さらには在サンフランシスコ日本総領事館にも無視されて非常に悔しい思いをしています。われわれの団体「歴史の真実を求める世界連合会」(GAHT)も女性たちを支援しましたが効果はありませんでした。

慰安婦記念碑と同時に動いているのが、カリフォルニア州の教育委員会が検討している公立高校の歴史・社会科学のカリキュラムで「性奴隷」として記述された「慰安婦」を人権侵害の代表的事例として追加する案件です。

この案件は、昨年11月に教育委員会で採択され、今年1月から2月に一般からの意見を聴取する期間が設けられました。GAHTも反対意見を提出し、高等学校の教師の経験のある米国人や退役軍人の方などに、反対意見を提出するように働きかけました。日本からも「なでしこアクション」を通じて、多くの反対メールが発信されました。ご丁寧にも、サンフランシスコ市議会はこの州の案件にも最近、賛成決議をし、州教育局の動きを支援している状態です。

■ 全米日系人博物館で慰安婦映画上映

このような状況の中、ロサンゼルスにある全米日系人博物館で「破られた沈黙」という元慰安婦のドキュメンタリー映画が4月27日に上映されました。

全米日系人博物館は第二次大戦勃発直後に、日本人と日系米国人が強制収容所に収監された経験を後世の人々に伝えるために建てたものです。日系人は博物館維持のために、毎年大々的な寄付をしています。日系人の浄財で建てられたものです。

映画は2000年に韓国人監督によって制作されました。歪曲された慰安婦の経験を描いた映画で、強烈な反日の道具です。こともあろうにこの映画は日系米国人の心のふるさとである全米日系人博物館で上映されたのです。

映画の上映は「アジア映画祭」の催しの一環でした。主催者が多数の映画を複数の上映施設に割り当てたので、全米日系人博物館は割り当てられた映画をそのまま上映することになったのかもしれませんが、その割り当ては意図的なものであった可能性が高いとみられています。また、全米日系人博物館側は、映画の内容を検討することもなく、上映を引き受けたのかもしれません。

GAHTは、映画の上映には問題があるとして、博物館館長に、慰安婦問題に関する事実を歪曲して、日本国を貶めるような映画を全米日系人博物館で上映することに強く反対し、上映を拒否するべきであるとの抗議の手紙を出しました。

残念ながら映画は上映されました。われわれの知る限りでは、当日の観客数は40人ほどで、グレンデール市の慰安婦像建立の立役者であるKAFCのフィリス・キム氏も来ていました。

■日系コミュニティへの圧力

ロサンゼルス周辺では、中国系や韓国系の人口増に伴い、日系人社会への圧力が増しています。全米日系人博物館のあるリトル・トウキョウにある店舗などの経営者が日本人から中国系、韓国系の人に代わってきています。中韓系は日本人店舗などの売却を推進するために意外な手段を使うこともあります。

例えば、連邦法で義務づけられている車椅子でのアクセスができないなどの理由をつけて立ち退き目的で訴え、売却させるのです。このような手段によって、日本人オーナーが低価格で物件を手放すケースがかなりあるようです。日本人・日系米国人はこのような脅しに馴れていない人が多くて、彼らの餌食になっているようです。

■ 目良浩一(めら・こういち) 1933年、日本統治下の朝鮮京城府(現ソウル市)生まれ。東京大学工学部卒、同大学院修了、米ハーバード大学で博士号取得。ハーバード大学助教授、筑波大学教授、南カリフォルニア大学教授などを歴任。米国在住。「歴史の真実を求める世界連合会」(GAHT)代表。米国慰安婦像撤去訴訟の原告の1人。共著に『マッカーサーの呪いから目覚めよ日本人!』(桜の花出版)。昨年6月には米国で「COMFORT WOMEN NOT ”SEX SLAVES”(慰安婦は性奴隷にあらず)」を出版した。

【目良浩一の米西海岸リポート(1)】グレンデール市慰安婦像撤去訴訟の深層 / 産経ニュース2016.6.29

当会の目良浩一代表のレポートが産経ニュースに掲載されました。ご紹介します。

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産経ニュース 平成28年(2016年)6月29日
【目良浩一の米西海岸リポート(1)】グレンデール市慰安婦像撤去訴訟の深層…提訴から2年余りでようやく公正な裁判に
http://www.sankei.com/premium/news/160629/prm1606290004-n1.html

■最初は公判さえ開かれずメールで…

私が原告団を率いて米カリフォルニア州グレンデール市の公園に建てられた慰安婦像の撤去を求めて同市を相手取って起こした裁判は、2014年2月の連邦裁判所ロサンゼルス地区支所への提訴から2年以上が経ちました。

われわれは「グレンデール市が、連邦政府の権限である外交問題に関して直接に態度を表明したことは、連邦政府に外交権限を独占的に付与した米国の憲法に違反する」として、市が設置した慰安婦像の撤去を求めました。

しかし、連邦裁の判事はグレンデール市などに住む原告が受けた被害と、市が越権行為をしたとされる慰安婦像の設置との関連性が希薄であるという理由で、われわれの訴えを棄却しました。

しかも、判事は公判さえ開かずに「原告には訴訟を起こす資格がない」との判決文をこちらの弁護士にメールで知らせただけでした。われわれは門前払いを食いました。反論する機会さえなかったのです。

われわれは控訴することを決めました。ところがわれわれの弁護団が、シリコンバレーに影響力を持つ中国系の団体に脅されたため撤退してしまいました。弁護団の会社はシリコンバレーに多くの顧客を持っているためです。新たな弁護人の選定を強いられるなど体制を整える時間を要しましたが、ようやくこの6月7日に控訴審の日を迎えることができました。

■裁判らしい裁判に

控訴審はカリフォルニア州パサデナ市にある第9連邦高等裁判所の支所で行われました。担当判事はベテランのラインハルト判事、鋭い質問を浴びせる女性のワードロー判事、ニューヨークから派遣されたコーマン客員判事の3人でした。原告の弁護士と被告であるグレンデール市側の弁護士がそれぞれ15分を与えられて陳述を行いました。その間、判事は質問を浴びせ、弁護士はそれに必死で答えます。この日の公判は38分続きました。

今回の控訴審は弁護士が陳述して判事が質問し、弁護士がそれに回答するという形で進み、質疑応答は法律の解釈やそれを支持する判例の指摘などで法律論が交わされました。判事は関連する判例を熟知していたとみられ、双方の弁護人に鋭く質問していました。

第一審の判事とは違い、高裁には質の高い判事が確保されている印象を受けました。判事の鋭い質問にそれぞれの弁護士がたじろぐ場面もありましたが、被告側の弁護士の方が長い時間をかけて答えを探していたようでした。

■ようやく本論に

控訴審の主な争点は、原告に訴訟を起こす資格があるのかという点にありました。第一審では「原告は資格が無い」とされましたが、高裁では何とかわれわれの正当性が認められる可能性が高まったと思われます。

これは、3人の判事がそれぞれの弁護士に再質問する際、その質問内容と回答に対する反応から、判事がどちらに傾いているかを判断することが可能であり、その反応から推察したものです。

実際に「原告は資格がある」となると、第一審に差し戻されて、原告が求めている要求に十分な根拠があるかどうかが審議されることになります。

今回の公判について、もう1点指摘するとすれば、判事の質の違いだけでなく、第一審にみられたような政治的な色彩が見られなかったことです。

われわれは2014年9月には州の裁判所でも裁判を起こしましたが、これまでの公判は「慰安婦問題は日本軍の悪行」が前提となって、「日本軍の行動を弁護するような原告はとんでもない」といった雰囲気が強く感じられました。

しかし今回の控訴審では法律論が戦わされ、「やっと本論に入った」との印象を受けました。米国にも正義があるかも知れないとも初めて思った瞬間でした。

傍聴席には、慰安婦像設置を推進する韓国系団体の代表、フィリス・キム氏と彼女の弁護士、グレンデール市を担当する弁護士事務所の研修生10人ほどの姿がありました。同市の弁護士はかなり判事に追い詰められたので、公判後は控室で深刻な様子で会議を開いていました。

■今後の見通しは…

今回の控訴審の判決は近く発表されますが、それが7月になるのか、もっと遅くなるのかはわかりません。

実は控訴審にあたっては世界で反日活動を展開する「世界抗日戦争史実維護連合会(抗日連合会)」によるアミカス(参考資料)の提出が認められました。われわれ原告はこれに対する反論を提出するための許可を求めており、それが許可されれば判決が更に延期される可能性があります。

抗日連合会は、例によって日本軍が悪行を働いたと主張しています。われわれはこの主張が判事の見解に影響を与えることを防ぐために、慰安婦に関する正しい事実関係を提出する用意があります。

連邦裁判所に関しては、すでに2年以上の年月が経ちましたが、実はまだ始まったばかりです。高裁が第一審への差し戻しを判断すれば、そこで証拠の提出や証言が求められ、その準備のために弁護士費用もかさみます。

米国の有能な弁護士は、1時間当たり少なくとも700ドルかかり、弁護士3人で一つの書類を作成するとすぐに10万ドルほどになります。2014年2月20日に連邦裁判所のロサンゼルス地区支所に提出した訴状作成には13万5千ドルかかりました。

弁護士費用を値切れといった質問・助言も受けます。可能かもしれませんが、著名な弁護士事務所は2国間の紛争に関わるのを嫌がる傾向があります。能力があり、かつこの種の訴訟を引き受けてくれる有能な弁護士事務所はほとんどありません。現在の弁護団は高度な専門知識と訴訟技術を持つ方々であることに疑いはありません。

このようにさまざまな困難がある裁判なのですが、何よりも最大の困難は米国では「慰安婦は性奴隷であった」とする説が常識となっていることです。しかし、いま撤去を求めなければ不名誉な像は永遠に残ります。座して死を待つのではなく、あくまで日本人の名誉を維持するために像の撤去ために闘います。

 

以上

【動画】創設二周年記念 活動報告会 東京

GAHT(歴史の真実を求める世界連合会)創設二周年記念 活動報告会 東京
5月23日(月)参議院議員会館
「海外における歴史戦は今」

【登壇者】 (アイウエオ順)
藤井厳喜  日本ケンブリッジ・フォーキャスト代表取締役
藤岡信勝  拓殖大学客員教授
細谷清   近現代史研究家
目良浩一  歴史の真実を求める世界連合会 代表 他

司会 大高未貴  ジャーナリスト
来賓  日本の心を大切にする党 元衆議院議員 中山成彬 先生

ラジオつくば「KGプロジェクト」に目良代表出演

目良浩一代表がラジオつくばの番組KGプロジェクトに出演しました。

こちらから視聴できます。

2016年5月31日放送KGプロジェクト放送データ(ゲスト:歴史の真実を求める世界連合会 代表 目良浩一)
https://www.mixcloud.com/kennysuzuki18/kg-project20160531/

KGプロジェクトは当会の藤井厳喜(国際政治学者)が、毎週火曜22時から放送している番組です。毎回1時間、結構、真面目な社会問題、政治問題、経済問題を、リラックスした分かりやすい雰囲気で取り上げています。

目良浩一、アメリカ訴訟社会での慰安婦像闘争!!

【日いづる国より】
目良浩一、アメリカ訴訟社会での慰安婦像闘争!!
[桜H28/5/20]

5月20日(金)、チャンネル桜の番組【日いづる国より】のインタビューをご覧ください。

日本の伝統と文化を尊重し、真に国益を考える数多くの志士達が、自らが国政に臨むこと­で日本再生に懸けようと奮起している。その志と問題提起を、じっくりとお聞きしていく­対談番組。偉大な作曲家にして真の愛国者・すぎやまこういちによるプロデュースでお送­りします。

聞き手:中山恭子(参議院議員・日本のこころを大切にする党代表)
ゲスト:目良浩一(歴史の真実を求める世界連合会代表)

◆歴史の真実を求める世界連合会
 https://gahtjp.org/

※チャンネル桜では、自由且つ独立不羈の放送を守るため、『日本文化チャンネル桜二千­人委員会』の会員を募集しております。以下のページでご案内申し上げておりますので、­全国草莽の皆様のご理解、ご協力を、何卒宜しくお願い申し上げます。
http://www.ch-sakura.jp/579.html
◆チャンネル桜公式HP
http://www.ch-sakura.jp/

ニュースレター 活動報告第2号

私どもの活動をご理解いただくためのニュースレター「活動通信」の第2号を発行いたしましたので、ご案内いたします。
これからも私どもの活動をご理解いただき、より一層のご協力を賜りますようお願い申し上げます。

創刊第二号PDFダウンロード:ニュースレター第2号

ニュースレター2号

ご質問、お問い合せは、下記まで。

特定非営利活動法人
歴史の真実を求める世界連合会
〒105-6027
東京都港区虎ノ門 4-3-1 城山トラストタワー27階
電話:03-5403-3512
ファックス:050-3153-0391

GAHT-US CORPORATION
1223 Wilshire Blvd, #613 Santa Monica, CA 90403
E-メール:info@gahtusa.org
電話:310-819-8781

ウェブからのお問い合せは、お問い合せフォームをご利用ください。

歴史問題研究会 ~海外における歴史戦は今~

歴史問題研究会 ~海外における歴史戦は今~
GAHT創設二周年活動報告

【日時】
平成28年(2016年)5月23日(月)
開場17:30   開会18:00  閉会19:30

【場所】
参議院議員会館 101会議室
東京都千代田区永田町2-1-1
東京メトロ永田町駅で、一番出口

【登壇者】 (アイウエオ順)
藤井厳喜  日本ケンブリッジ・フォーキャスト代表取締役
藤岡信勝  拓殖大学客員教授
細谷清   近現代史研究家
目良浩一  歴史の真実を求める世界連合会 代表 他
司会 大高未貴  ジャーナリスト
来賓  日本の心を大切にする党代表 参議院議員 中山恭子先生

※申し込み不要 直接会場にお越しください
※参加費無料
※参議院会館玄関口で通行証をお渡しします
※※「歴史問題研究会」と電光掲示板案内に表示されます

東京版flyer

GAHT 創設二周年記念 活動報告会 in 大阪

『歴史の真実を求める世界連合会』 GAHT 創設二周年記念 活動報告会 in 大阪

Flyer_5-19-16

日韓合意で新しい局面を迎えた慰安婦問題
グレンデール慰安婦像撤去裁判の行方は?

日時:
平成28年5月19日(木)18時半より(開場18時)

会場:
AP大阪梅田茶屋町 会議室A
ABC-MART梅田ビル8F (Tel:06-6374-1109)
大阪市北区茶屋町1-27

内容:
GAHTの活動報告 / 国連に対する働きかけ/ 日韓合意の影響/ 今後の活動方針 / 質疑・応答・提言
 
登壇者:
  杉田水脈 前衆議院議員・ジャーナリスト
  目良浩一 歴史の真実を求める世界連合会代表
  細谷清  近現代史研究家

参加費:無料

事前申し込み:不要

大阪で開く初の会合です。皆様のご参加をお待ちしております。

*創設二周年記念 活動報告会のフライヤーは下記のリンクからダウンロード出来ます。
『歴史の真実を求める世界連合会』 GAHT 創設二周年記念 活動報告会 in 大阪 フライヤーPDF

会場地図

2015年12月の日韓合意について

2015年12月の日韓合意について:GAHTの見解

2015年12月28日

年末の12月28日に、日韓の外務大臣がソウルで共同記者会見を行い、二国が慰安婦問題について、「歴史的な」「最終的な」合意に達したと伝えた。問題はこの合意で、何が解決し、何が残されたであろうか。我々の見解は、「何も解決されなかった」とする立場である。

岸田外務大臣の誇らしげな、最終的な解決声明とは裏腹に、韓国側は、実質的に何も約束していないのである。韓国の外務大臣は、日本側の進捗を見守りながら、我々はいくつかのことについて努力すると声明した。いっぽうで、岸田氏は、そのような条件を全く付けずに、最終的に解決したと宣言したのである。外交上の手腕は、格段に韓国の方が上である。日本は、ほぼ10億円を拠出すると言明した。韓国は、拠出に言及すらしていない。しかもこの合意は、記者会見での声明だけで、文書化されていない。次期の政権には伝達されない危険性がある。

そもそも慰安婦問題は、韓国側が日本に迫ってきた問題である。日本側は、この問題は、1965年の日韓基本条約によってすべて解決済みであるとしてきた。韓国側は、日韓の関係の悪化により、経済的な被害を受けてきた。日本からの旅行者の減少、投資の減少、輸入の減少などである。たとえ、米国政府からの要請があったとしても、日本の方から解決を要請する必要はない状況であった。外務大臣がわざわざソウルを訪れる必要はなく、そして、韓国からのもろもろの要請を承認する必要はなかったのである。

しかしながら、日本側は、数多い失策をしてしまった。まず日本政府は、法的ではないが、終戦までの時期の慰安婦への関与を認め、謝意を表明した。そして人道的な立場からとは言え、政府の資金を提供することを言明した。これらは、全く不必要なことである。既に、河野談話があり、ましてや資金の提供は、罪を犯したことの証明になるのである。これで慰安婦について、日本政府は潔白を主張できなくなるのである。民間団体で行っている「慰安婦は性奴隷ではなかった」とする主張は、ますます困難な道のりを歩まなくてはならない。

更に悪いことは、韓国側から、何の意味のある誓約もとっていないのである。政府としてこの問題を蒸し返さないとは言っているのであるが、今までに行われた慰安婦に関する問題は、すべて政府外の団体によって起こされたのである。ソウルの日本大使館前の慰安婦像は挺対協によってなされた物で、グレンデールの慰安婦像も民間団体と称するKAFCによって、建立された。韓国政府は、それらの団体に対して、撤去するように努力をすると言明しているので、恐らく一枚の手紙ぐらいは書くであろう。しかし受領者は、既に言明しているように、それを無視することは明らかである。「国連等において日本を非難しない」とは言明しているが、ユネスコ記憶遺産に登録することが、非難になるかどうかは、明確にされてない。

即ち、日本は、有利な立場にありながら、有利な点をすべて放棄して、韓国の外交手腕に弄されたのである。この合意は、岸田外相の宣言に反して、日本外交史における顕著な汚点として残るであろう。

寄付金状況のご報告

皆様には、日頃より私共の活動にご理解とご協力をいただき、誠に有り難うございます。

簡単ではございますが、現在の寄付金状況のご報告をさせていただきます。

皆様方の温かいご支援に厚く御礼申し上げます。

今後とも皆様のお力添えのほど、よろしくお願い申し上げます。

GAHT-US CORP 事務局

Donations-thru-October-2015

サンフランシスコ市の慰安婦記念碑設置問題についての報告

サンフランシスコ市の慰安婦記念碑設置問題についての報告

2015年10月20日

歴史の真実を求める世界連合会 (GAHT) 代表 目良浩一

1.慰安婦碑設置決議の最初の提案

サンフランシスコ市が今年の7月21日に市議会で、慰安婦の記念碑を建てることを推進する(Urging the Establishment of a Memorial for “Comfort Women”)提案がなされるという情報を知ったのは、恐らくその一週間くらい前、同市に住む日本人からの連絡があり、助力を依頼された時からであった。ロスアンジェルス在住の同志に声をかけて、反対声明をするために市議会に出席することを提案した。反対する理由は、いつもと同じである。韓国や中国が主張する慰安婦説は、歴史の真実を伝えていないことが最初で、この記念碑は、日本の軍隊が残酷で、非人道的であるという印象を人々に与えるので、日本国および日本人の名誉を不当に傷つけるからである。しかも、多人種が協調して住まなければいけない米国の社会において、特定の人種を名指して非難することは、地域内の住民間の融合を妨げるので、当然なされるべきことではないと考えるのである。

この時点で知りえたことは、この提案は、総勢11人の市議会議員のうちの8人が、提案者になっていたことであり、この提案は、委員会での審議なしに本会議に提出されるので、全員一致の賛成を得なければ、採択されないということであった。提案者は、中国系のエリック・マー議員で、他の中国系の議員一人と韓国系議員二人が提案者に含まれていた。ここで注目すべきことは、提案者が韓国系ではなく、中国系であることである。サンフランシスコは、中国系の人口構成比率が2割程度と高く、彼らが、市議会で強い影響力を持っているようである。

2.我々の対応

同志に働きかけた結果、6人がロスアンジェルスから出かけていくことになった。午後2時に会議が始まるので、その前に、情報を提供してくれた方と市庁舎内で会い、他の反対声明予定者とも言葉を交わした。会議場内に入ると、聴衆はそれほど多くはなく、40人程度であった。他の議案があったので、慰安婦記念碑についての意見の発表は4時ころからになった。一人3分の時間が与えられて、希望者34人が発言した。市の事務局によるとこの件についての賛成者が15人で、反対意見を述べたのが、9人であった。他の発言者は別件につて陳述した。

ここで、提案者は、戦略を変えてきた。議員全体の賛成票は取れないと考えて、その場での採決を諦めて、委員会に審議を託し、そこで採決されたのちに、本会議に提出して、多数決で採択するという方針である。そこで、選ばれたのが、エリック・マー氏が議長を行っている「公共の安全と近隣サービス(Public Safety and Neighborhood Services)」委員会であった。この委員会は他に二人の議員が構成員となっているが、その3人は皆、8人の提案者に入っている議員であった。

3.9月17日の委員会決議

この7月の経験からして、提案者側は、慎重に準備をし始めたようである。8月は市議会は休暇のようで、「環境と近隣委員会」の開催は、9月であるという情報が流れてきた。更に、提案者側は、著名な元慰安婦、イ・ヨンス、を韓国から招いて証言させるという情報も流れてきた。一方、日本側は、サンフランシスコの姉妹都市である大阪市の市長、橋下徹、が反対の意思を表明した公開書簡を発信することが伝えられた。我々も、反対の意見を市議会に提出した。なでしこアクションも、日本の方々に、反対意見を送るように伝え、多数の反対意見や多くの方の署名が送られた。17日までに市に提出された反対署名は4411名に達した。

9月17日の数日前には、市議会事務所から当日の会議資料が一般公開された。各種の人々から送られてきた書類は、460ページ程になっていた。その中には、橋下徹大阪市長の書簡も、小山エミ氏の反対者に対する中傷文書も、私が送った慰安婦問題の国際政治的な意味合いを述べた文書も含まれていた。一方、市議会議員の見解は、ある筋によると7月の反対意見や、橋下氏の書簡などで、8人の提案者の一部が、迷っているとの情報も出てきた。しかし、決議を通すには6名の議員の賛成があれば充分である。決議を阻止するためには、3名の議員を翻意させなくてはならない。しかも、提案者以外の議員がすべて反対票を投じると仮定してのことである。その頃には、色々な情報が飛び交った。「歴史問題を出すべきではない。コミュニティーの分断を問題とすべきである。」、「ある議員が態度を検討中である。ある種の情報を流すべきである」などある。しかし、どの情報もその情報源を確定することが出来ない。17日寸前には、この件について詳細に報道してきた地元紙のサンフランシスコ・エグザミナーが、11人の議員のうち7名が提案を支持していると報道した。承認は確実だと考えられる。 
  
そこで、私のとった作戦は、提案者側にとって、最大の打撃を与えることにした。すなわち、その日の主要な発言者であるイ・ヨンスの発言の信憑性を疑うことである。既に彼女の発言に関しては、学術書に詳細に分析されている。その一つが、サンフランシスコ州立大学の人類学教授、C. サラ・ソー氏の慰安婦(The Comfort Women)と称する著書である。そこには、少女イ・ヨンスは、自ら進んで魅力的と思われる職を斡旋している者のところに行ったと書いてあるのである(p.98)。この点を公聴会で指摘することによって、この決議においては、成功しないかもしれないが、多くの人に現在の慰安婦問題がいかに歴史的な事実に違反している運動であるかを知らせることができると考えたのである。すなわち、長期的な視点からの戦略である。

当日、市庁舎に行き、議場に入った。本会議が行われたのと同じ部屋である。約二か月の準備期間があったのでかなりのサンフランシスコに住む日本人の参加が見られた。日本人女性でアメリカ人と結婚した人の中には、夫同伴で来て、御主人も反対意見を述べると述べている人もかなりいた。しかし、反対の声明をすると言っていた日本人の中には、「ことを荒立てないようにしてください。」という人もいた。一方、提案者側は、ユニフォームを用意していた。黒地に黄色で大きな蝶の図案を入れたTシャツを着用していた。聴衆の数は7月の時よりもかなり多い。出入りがあるので正確な数はつかみにくいが、100人程度であった。
午後2時に議事は開始された。議長のマー氏が長々と提案理由を述べ始めた。彼は、提案者であるから、議長をするべきではないのに、それには構わずに、長々と演説をする。中国系、韓国系に加えて、日系もこの提案に賛同しているという趣旨である。そこで気づいたことは、サンフランシスコにおける慰安婦碑設置の動きは、ロス近郊のグレンデール市における慰安婦像設置運動の延長であったことである。そこで主役であったKAFC のフィリス・キムがイ・ヨンスの介護役兼通訳として動き回り、グレンデールでも賛成演説をした日系のキャシー・マサオカも、主要な役割を与えられていた。

マー氏の趣旨説明の後に、元判事であったジュリー・タングが強烈に日本を批判し、元慰安婦のイ・ヨンスの発表があった。各自2分が与えられた時間であるはずであるのに、彼女は通訳つきではあるが、8分以上話した。勿論、慰安婦として苦痛を耐えてきたので、それを記念して慰安婦碑を建てることは、世界の平和に貢献することになるとの趣旨である。彼女の発言が終わると拍手喝采があった。イ氏は、それに対して頭の上に蝶の形を作って答礼をした。このような議事においては、拍手は禁じられるべきであるが、議長は何らの制止もしなかった。其れから、議長は中国系の人を数人招いて、賛成意見を述べさせた。

その後に、一般の人たちが意見を述べた。意見表明希望者は、前もってカードに記入して提出しておいたのであるが、マー議長が慎重に順番を決めながら、発表者の名前を呼んだ。10人目位に抗日世界連合会の執行副総裁のイグナシウス・ディンが発言した。彼は、安倍総理が4月にボストンを訪れた時に、「日本が戦時中に人身売買をしたことを認めた」と発言し、したがって、慰安婦碑を建てる事は、正当であると主張した。安倍総理としては、彼の発言は、日本国がしたとは言っていない。一般論として、人身売買があったことには、心が痛むと発言したのであると主張したのであろうが、一国の総理がそのような発言をした場合には、誰も一般論とは取らずに、日本国が犯したと解釈するのである。総理の発言を、彼は巧みに利用したのである。

それから数人後に、今村照美氏が発言した。地域社会の調和を阻害するような記念碑は建てるべきではなく、日本と韓国との間の紛争をこのアメリカの都市に持ち込む理由は全くないという趣旨の強烈な発言で、拍手がわいてきたが、議長は素早くそれを制止した。次が私の番であった。まず私は、通常言われている慰安婦の説が虚偽であることを述べた。すなわち、20万人は虚偽、強制連行は虚偽、性奴隷は虚偽と述べ、その一つとして、「今日ここで発言された元慰安婦の方は、以前の陳述では異なったことを述べています。」として、サラ・ソー教授の著書の中にある部分をわかりやすい形で引用した。マー議長は、「貴方は彼女がウソをついていると言っているのか」と私の発言を中断して、尋ねてきた。私は、「続けさせてください。」と答えた。マー氏は、「イ氏は、そんなことは言っていない。」と私の発言内容に介入してきた。私は「私は、彼女の発言を繰り返すつもりはありません。私は、この図書に書かれていることを述べているのです。この本を読んで下さい。」と答えて、引用を完了した。聴衆からは抑えられたブーイングと拍手が交錯した。その直後に、私の陳述の翻訳をフィリス・キムから聞いたイ氏が怒りの声を上げた。意味は解らないが、明らかに私を罵倒している言葉であった。議長のマー氏はそれを制止することはなかった。その後、二人の人が、サラ・ソー教授の本に記述されているイ氏の陳述と彼女のその日の陳述の相違について指摘をした。

3時間半くらいに亘る一般市民の発言のうち、46人が賛成意見を述べ、27人が反対意見を述べたと市の公式記録に書かれている。賛成意見を述べた人の多くは、蝶の模様のTシャツを着用した人で、前述のディン氏もそれを着用していた。賛成者の中には、日本名を名乗る日系人も含まれていて、中韓日の共同戦線を印象付けた。賛成の理由は、慰安婦は非人道的な扱いを受けた人たちで、これらの人を記念する碑を作ることによって、将来そのようなことが繰り返されないようになるとするもので、平和のための記念碑であると唱えていた。反対者の意見は、記念碑で日本だけを非難するのは不当であるとするものや、日本を非難することによって、コミュニティーを分断するのは好ましくないとするものから、いわゆる慰安婦説は虚偽であるとするものなど、いくつかの種類があった。

一般の聴衆からの発言を終わらせてから、議員が発言することになった時に、カンポス議員が行った発言は民主的な議事運営に反する極めて無礼な行為であった。彼は、イ氏の発言に対して疑問をはさんだ人たちに対して、怒りの声を上げた。「真実を否定する人は、恥を知れ」と四回叫んだのである。ここで「真実」とは、彼の信じる「真実」で、サラ・ソー教授が記述していることは、真実とは解されていないのである。公聴会とは、外部の人の意見を聞くための会合であり、たまたま、外部の者が彼に好ましくない意見を述べたと言って、発言者を「恥を知れ」と罵倒するのは、議会制民主主義のもとに行われる議事進行の原則に明らかに反する行為である。議長は、直ちにそれを制止して、彼を場外に退出させるべきであったが、カンポス議員は、マー議長を支援したのであるから、議長は制止もせずに、話したいだけ話させた。話した後に、カンポス議員は、イ氏がいるところまで歩いていき、抱擁して、頬にキスをして、「非難されてかわいそうである」と述べたのである。

その後に、投票があり、3人の議員は、提案に賛成の意思表示をし、可決された。

しかし、この日の会議について言えることは、以下のことである。

1)中韓側は、この日のために相当の準備をしていた。イ・ヨンスを韓国から招き、黒字に黄色の蝶の図案が入った制服を調達し、発表について相当の準備をし、支持を表明する人のそれぞれに何について話すべきかを用意し、英語が話せなくとも賛成意見を述べる人を多数用意していた。

2)議事の進行は明らかに、支持者に有利なように行われた。議長は、支持者には時間の制約を寛大にし、反対者には極めて厳しく制約を実施した。賛成者に対する拍手などは大目に見て、反対者に対するときには、厳しく制限した。しかも、反対者に対しては、私の場合の様に、発言を途中で制止することもあった。上に述べたように、議長は、イ氏の罵倒も制止せず、カンポス議員の異常な言動にも何の制止も行わなかった。

3)在サンフランシスコ日本総領事館からは、誰も会議に出席していなかった。領事館から情報提供のために出席を依頼されて出てきた人もなかった様である。この件については、同市に駐在している日本の通信社の人に確認している。

4.9月22日の本会議決議

委員会で承認されたこの決議案は、翌週22日の本会議に提出された。本会議では、かなりの反対意見が17日の公聴会で出されたことに鑑み、修正案が三回提出された。最初の二回の修正案は、原提案が専ら70年以上前の日本軍の悪行だけを責めるようになっているので、片手落ちであると考えられるので、現在の社会における人身売買と関連付けて、その社会的な意義を強調するものであり、第三の修正案は、戦時中の女性の人権の蹂躙は他の国においても行われていたことを認めるものであった。しかし、「そのことでもって、日本の犯した罪が軽減されるものではない」とする文言が付け加えられたのであるから日本に対する譴責は、依然として厳然として残ったのである。このような修正を経て、全員一致で承認された。したがって、反対派の意見によって、決議案は修正されたが、日本及び日本人の名誉を侵害する決議であることは、間違いない。

5.日本人反対運動者の感想

この慰安婦碑設置案に反対してきた人々に、22日の市の決定の後に意見を聞いてみた。次のような意見があった。

1)日本政府も日本総領事館も何の手助けもしてくれない。相手は、中国共産党を背後に持つ抗日世界連合会である。とても、個人個人の反対では、なんともしようの無い大きな力である。日本政府が出てきて来れば、何とか勝負になるかもしれないが、それがなければ、なんともならない。これ以上運動することは、無駄であると感じる。

2)サンフランシスコ市は、中国系の人口が多く、日本人は極めて少数である。しかも、この町は中国やメキシコのギャングが根を張っている。彼らは、法を無視して、悪事を働く。彼らは、金で動くので、中国系の組織に狙われたら、身に危険が迫る。殺人請負などは、通常のビジネスなので、これ以上に中国系の組織に反発することは、控えたい。

3)9月17日の公聴会で、カンポス議員やマー議員に罵られたことに、激しい怒りを感じている。他の人たちと一緒に、カンポス議員に謝罪を要求する手紙を書いたが、彼は返事を書いてよこして、謝罪する気は毛頭ないと言ってきた。何とかして、彼らに仕返しをしたいと考えている。しかし、具体的な方法が分からない。何とか研究して、彼らに謝罪させたい。

GAHT が依頼している弁護士によると、委員会におけるマー議員やカンポス議員の行動は、市の設定した議会の規則に抵触する可能性が高く、早急に裁判所に訴えれば、裁判所が17日の決定を暫定的に保留する可能性がある。そうなれば、反対派の勢力が元気づいて、最終決定に大きな影響を与える事が可能になるかもしれないと述べている。しかし、そのためには、サンフランシスコ在住の人が原告になる必要がある。しかし、日本政府が及び腰であることと、市民が法によって守られていない現在の状態の下では、原告になる者が出てくるとは思われない。泣き寝入りになる可能性が高い。

6.サンフランシスコ日本総領事館の対応と報告

私は9月末から10月初旬にかけて東京に講演するために行った。そこで、色々な方と意見を交換するうちに、以下のような情報を得た。在サンフランシスコ日本総領事館は、市議会で慰安婦碑を設置する案が認められた件について、以下のような説明を政府乃至自民党幹部に伝えた模様である。

「この件については総領事館としては、各種の人々に呼びかけをして、市議会で五分五分の線までもっていったのですが、公聴会で目良浩一氏を始め在米日本人が元慰安婦を個人攻撃するような発言をしたので、議員たちの心証を害してしまい、議員全員が賛成の方に回り、議案が承認されることになりました。」

この発言は、本当であったとしたら重大である。失敗は、在米日本人のせいであるとして、総領事館がその時までに作り上げてきた議案阻止の努力を台無しにしてしまったというのである。ここには、数多くの欺瞞がある。本当に議会が開かれた時には、五分五分の状況であったのか。本当に、総領事館の努力で、五分五分の状況にまでもっていったのであるか。もしも、在米邦人が、おとなしく地域社会の融和を強調していたら、議案は、否決されていたのか。そして、一番の問題点は、此の解説は自らの失敗を隠蔽するための隠れ蓑ではないかということである。自らの失敗を隠すために、在米邦人の言動を責めるのである。もしこのような報告がされたとすれば、在米邦人は、味方の銃弾に打たれたのである。現場の知識の無い人は、この説明に納得するかもしれない。総領事館は、誰も現場に人を送っていないのである。現場にいた我々は、この議事はすべて厳密に計画された儀式であったと感じている。50人余の蝶の模様の入ったTシャツを着た人々。すべて計画通りに、意見を表明した提案の支持者たち、計画通りに支持者に優しく運んだ議事進行。カンポス議員の熱狂的な提案への支持。どれをとっても、あの議会は、出来上がっていた議事であったと思わざるを得ない。それにもかかわらず、そのような、自己正当化の説明をするのは、真実に反するのみならず、日本の名誉を自らの努力によって、守ろうとする愛国者を無残にも射殺する売国奴なのである。

そこで10月16日に、サンフランシスコに行ったおり在サンフランシスコ日本総領事館を訪れて、市岡晃領事と早川瑞穂領事に会見をした。午前10時20分から11時5分の約45分であった。慰安婦問題は主に早川領事の管轄と見えて、質問に答えたのは、ほとんど早川領事であった。最初の質問は、この慰安婦碑案が市議会に出てきたことに対して、どんな対策を実施しましたかと尋ねたところ、「色々な方と話し合いました」との答えで、どんな方々ですかと尋ねると、「具体的にどなたであるというようなことは、申し上げられません」との回答である。では、どのようにして、議案の承認を防止しようとなさったのですかと尋ねると、「具体的なことは、申し上げられません」と全く防衛線が堅い。

そこで、肝心のことを尋ねる。「東京で数日前に聞いたのですが、総領事館は、この件について各種の努力をして、五分五分の線まで持って行ったのですが、在米日本人が、イ・ヨンス氏の個人攻撃をしたので、議員たちの心証を害した。よってそれまで迷っていた議員も賛成票を投じることになった、というように在サンフランシスコ日本総領事館は自民党の稲田朋美政調会長に報告した、とある筋から聞きましたが、本当でしょうか。」と尋ねたところ、早川領事は、「ニューアンスが違って伝わっています。」との回答を得た。それではどのようなご報告をなされたのですかと尋ねると、「内容については申し上げられません。」との回答である。「でも何らかのご報告をされたのですね。」と更に尋ねると、「その質問に関しては、否定も肯定も致しません。」 との答えが返ってきた。そこで、私は、「では、そのような報告をされたことを否定しないのですね」と念を押した。早川領事は、それに対しても同じ答えをした、「その質問に関しては、否定も肯定も致しません。」そこで、私は、早川領事に、ではこの件に関しては、早川領事は「否定しなかった。」と外部に伝えますと申し上げた。
           
7.今後の運動への教訓

この慰安婦碑設置の問題は、いくつかの大きな意味合いを持っている。

1)第一に、この記念碑運動は、中国系が主導する米国で初めての運動で、今までのような韓国系と異なり、大きな力が背後にあることが実感される。具体的には、中国共産党の直接的な支援があると感じられるので、個々人が対応できる問題ではないと思われる。

2)サンフランシスコにおけるこの運動は、中国が米国に進出する足場を作る最初の手がかりであると思われる。ここで成功すれば、次には、米国内の他の大都市にも進出する。米国連邦政府は、この危険性について未だに認識が無いように思える。

3)日本政府は、在外公館から来る情報を丸々信用しては、ならない。あらゆる情報を総合して、状況を判断すべきである。在外公館は、現場に出ていないし、身勝手な情報しか発信しない。

4)日本政府は、慰安婦問題がすでに外交問題・国際問題になってしまっていることを率直に認めて、対処の方針を決める必要がある。これは単に韓国との問題ではなく、中国も絡んだ重大な問題である。ユネスコにおいても、中韓の共同提案で慰安婦の記憶遺産提案がされるであろうと想定されるから、早急に対策を練る必要がある。対処策を取らないということは、現在の慰安婦の問題の様に、彼らのなすがままになることで、そうすれば、日本は野蛮な、残忍な国で、日本の国の子孫代々が、不当な濡れ衣によって悩まされることになる。また、友好的な関係を維持してきた米国との関係も悪化せざるを得ない。

5)安倍政権は、外交においては、日本としては、珍しく、多数の国々と緊密な関係を作り、成功していると言えるが、中韓との関係に関しては、それなりの努力をしていない。緊急に、具体策を構築して、対応していくことが課題である。

8.結論

アメリカに滞在している日本人の中には、日本人の名誉を保つために、かなりの努力をして中国や韓国系の人々による慰安婦記念碑の設置運動に抵抗しているが、最近では、中国系の大きな組織が表に出てきて、大都市においてこの運動を展開しようとしている。このような運動を、個々の在米日本人が阻止するのは極めて困難である。ことは、20世紀及び今後の日本人の名誉にかかわることであるので、日本政府が今までのような傍観的な態度を改めて、積極的な対抗策を展開していくことが必要不可欠である。この問題は、既に明らかに外交問題になっているので、率直にその重要性を認めて、外交問題として対処すべきである。

上記詳細はPDFでダウンロード出来るようにしています。
10-20-15_SFO総括報告.pdf

サンパウロ講演を振り返って 2

9月のサンパウロでの講演の取材記事が掲載された『ニッケイ新聞』誌面のコピーを掲載いたします。是非ご覧ください。

掲載紙『9月17日』『9月19日』『9月23日』の3紙のコピーです。掲載紙は、PDFファイルでのダウンロードも出来るようにいたしましたので、下記のリンクからダウンロードしてご覧いただけます。

9月17日-ニッケイ新聞 PDF
9月19日-ニッケイ新聞 PDF
9月23日-ニッケイ新聞 PDF

9-17-15-講演会記事

9-19-15-読者投稿

9-23-15-目良代表メッセージ

サンパウロ講演を振り返って 1

SAN1

ブラジル・サンパウロの『JORNAL NIPPAK』(ポルトガル語)に大々的に講演会の記事が掲載されました。
PDFでのダウンロードも出来ますので、是非ご覧になってください。(掲載記事は12面です)

9-24-2015 JORNAL NIPPAK PDF
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