「GAHT-US」カテゴリーアーカイブ

カリフォルニア州の控訴裁判所の決定と今後の方針[2016年12月1日付] 

※ PDF版ダウンロード

GAHT を支援くださる皆様へ

カリフォルニア州の控訴裁判所の決定と今後の方針

去る11月23日にカリフォルニア州控訴裁判所が、我々が提出していた控訴の案件について判決を下しました。内容は、我々の主張をすべて却下する完全な敗訴でした。8月4日に連邦の控訴裁判所が同じような我々の控訴案件を却下し、それに対する再審査の要求に対して10月13日に却下の決定を下していますので、予想はしていましたが、濫訴扱いをされた罰金の回復も出来ず、更に、濫訴を続けたという理由で、罰金が課されるという状況になりました。

判決について、我々の弁護士の意見を聞きましたが、我々と同じように、判決は非常に偏向していると明言しています。州の第一審では、判事が「日本の軍隊が悪事を働いたということは明白である」という言葉から判決文が書かれています。

控訴審では、公判の時に、裁判長が、「俺は東條が嫌いだ。他の日系人も嫌いだ。そのような人を差別して何が問題か。」と発言したように、偏見を持っています。今回の判決も同様です。我々の主張はすべて却下されました。連邦政府の外交権の侵害については、単なる意見の表明であるから、侵害にならない。市議会で碑文の承認がなかった事に関しては、実質的に市議会が認めたから問題はない。日本人や日系人の差別にはならない。日本人に対する平等な保護義務に違反していない。第一審の判事がもしかしたら、判事のすべき行動規範を逸脱したかもしれないが、それは、この判決を覆す程のことではない、といった調子です。

ここで我々は、大きな決断をしなければならないことになりました。
この裁判を続けるには、これからもかなりの費用が掛かります。しかし、皆様方に以前と同様な支援を頂くことには、限界があります。しかしながら、このまま裁判を放棄することは、今まで支援していただいた方々に対する冒涜になります。そこで、我々は、弁護士を解任して、我々だけで裁判を続けることにいたしました。
加州の裁判に関しては、まず再審査の請求をします。それが却下されれば、州の最高裁判所に訴えます。連邦裁判所に対しては、期間内に、上訴状を提出する予定です。辯護士なしで、どの程度戦えるかどうかはわかりませんが、成功した例は幾つかあります。

ただし、我々がここで確認しておきたいことは、裁判には今までのところ敗訴していますがこれはカリフォルニア州裁判所や米連邦裁判所が「慰安婦の強制連行という史実を認めたわけでは全くない」ということです。我々は今、アメリカの判事を含むインテリが持っている慰安婦に関する誤った考え、より広い観点からすれば、大東亜戦争自体についての誤った考えを糺していく必要性を強く感じています。したがって、出版、講演、TV,などの広報活動にも力を入れていく予定です。ヘンリー・ストークス氏の第二次世界大戦に関する英文の図書が今週出版されました。この本をアメリカの各方面に配布する事も一つの手段です。更に、国連やその他の関連国などに対しても積極的に働きかけてゆこうと考えています。

我々は今後ともに、日本の名誉を守るために活動を続けていく決意ですので、引き続き暖かくご支援・ご声援をよろしくお願い致します。

2016年12 月1 日

GAHT-US Corporation 役員一同

「慰安婦像裁判=控訴に向け資金提供募る」ブラジル ニッケイ新聞 2016.11.19

ブラジル ニッケイ新聞 2016年11月19日
http://www.nikkeyshimbun.jp/2016/161119-62colonia.html

米国加州=二審で敗訴、慰安婦像裁判=控訴に向け資金提供募る

2016年11月19日

裁判費のために募金を募る河合さん

米国カリフォルニア州グレンデール市に設置された、慰安婦像撤去のために活動している『歴史の真実のための世界連盟(GAHT)』(目良浩一会長)が、裁判継続のために資金集めを呼びかけている。

13年に米国で初めて設置された慰安婦像と石碑の撤去を求め、14年に設立された同連盟。連邦地裁に提訴していたが、今年8月に第二審で敗訴していた。「ここで撤退すれば、米国の多くの都市で慰安婦像が続々と建てられてしまう」と危惧し、現在、控訴裁判所に再審議を請求している。

連盟の手伝いをしている河合英男さん(83、大阪)は、「碑文に書かれていることは根拠のない嘘八百。日本人の尊厳を貶めるもの」と憤る。現地ではそれにより、マイノリティーである日系人子弟へのイジメ問題も明らかになっているという。

慰安婦問題は近年新たな展開を迎えている。慰安婦問題の発端となった『強制性』を報じた朝日新聞が、その根拠となる吉田清治氏の著書が捏造だったとして、14年に事実関係の誤りを認め正式に謝罪した。

これを受け、今年2月の国連の女性差別撤廃委員会で、日本政府は旧日本軍による『強制性』を確認できるものではないと初めて言及。河野談話からの軌道修正を図りつつある。

また昨年末の日韓外相会談で、元慰安婦に対する支援のため日本政府が10億円拠出することを決定。それを前提に、最終的かつ不可逆的に解決され、本件について国際社会で非難・批判することは控えることが確認されたが、韓国は反日活動を弱めていない。

「本来は国がやることだが、それを待ってはいられない」として立ち上がった米国の同連盟。伯国でも実現には失敗したが、2年前にクリチバで『戦争犯罪写真展』が韓国政府により企画されたという。河合さんは、「多民族が共生する移民国家ではあってはならないこと。伯国の日系社会からも応援している姿勢を見せられれば」と、募金を呼びかけている。

募金は同連盟ホームページ(gahtjp.org/?page_id=492)からクレジット決済が可能。また22、29両日の正午から午後2時まで、ニッケイ・パラセホテル(Rua Galvao Bueno,425)の地下レストランで河合さんが募金を受付けている。問合せは同氏(11・4702・2265/97022・8644)まで。

【Front Japan 桜】「グレンデール慰安婦像撤去裁判」報告 [桜H28/10/24]


18分45秒~42分30秒

<番組でご紹介したフリップ>
PDFファイルダウンロード

%e3%82%b9%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%891

%e3%82%b9%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%892

%e3%82%b9%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%893

%e3%82%b9%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%894

%e3%82%b9%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%895

裁判所に提出した反論書
◆ 史実を世界に発信する会(Society for the Dissemination of Historical Fact )
AMICUS CURIAE
http://bit.ly/2ddwEh6

◆ 日本近現代史研究会
BRIEF OF AMICUS CURIAE THE NIPPON TODAY’S RESEARCHERS SOCIETY (KINGEN)
http://bit.ly/2dqEFxu
MOTION OF THE NIPPON TODAY’S RESEARCHERS SOCIETY (KINGEN)
http://bit.ly/2ec04NT
APPENDIX TO AMICUS CURIAE BRIEF
http://bit.ly/2e8OcrI

<参考>
史実を世界に発信する会
Society for the Dissemination of Historical Fact 
日本近現代史研究会

2016-10-24_4

2016-10-24_5

再審査請求が破棄される

2016年10月14日

去る9月16日に米国連邦控訴裁判所に提出した控訴審判決に対する再審査の請求が、破棄されたとの通知が10月13日に関係者に伝達されました。担当した3人の判事が却下、他の判事も再審査に興味を示しませんでした。その結果、再審査の要請は、却下されました。連邦裁判所に関する残された道は、米国の最高裁判所に上訴することだけになりました。

この件については、最高裁での採択の可能性、上訴することの意義、そしてそれに伴う必要な費用、裁判以外の広報活動による目的達成効果などを総合的に検討して、近い内に決定をする予定です。我々としては、日本国の名誉を守るためにあくまで戦いたいのですが、裁判以外の広報活動による目的達成のための効率などを考え併せて、決めていきたいと思っています。
今後ともに、ご協力の程お願いいたします。

歴史の真実を求める世界連合会【GAHT(ガート)】

性奴隷を否定した意見書が米国連邦控訴裁判所に受理されました

日本の民間2団体が原告「歴史の真実を求める世界連合会」を支援するために米国連邦控訴裁判所に提出した第三者の意見書が、平成28年(2016年)10月4日受理されました。
判事は慰安婦性奴隷を全面から本格的に否定した意見書を、初めて読むことになります。

◆ 史実を世界に発信する会(Society for the Dissemination of Historical Fact )

AMICUS CURIAE
http://bit.ly/2ddwEh6

 

◆ 日本近現代史研究会

BRIEF OF AMICUS CURIAE THE NIPPON TODAY’S RESEARCHERS SOCIETY (KINGEN)
http://bit.ly/2dqEFxu

MOTION OF THE NIPPON TODAY’S RESEARCHERS SOCIETY (KINGEN)
http://bit.ly/2ec04NT

APPENDIX TO AMICUS CURIAE BRIEF
http://bit.ly/2e8OcrI

 

<参考>
史実を世界に発信する会
Society for the Dissemination of Historical Fact 
日本近現代史研究会

米国連邦裁判所における裁判の最新情報 [2016年9月20日付]

 

控訴審への再審査請求:9月16日提出

前にお知らせしましたように、米国連邦裁判所の第9地区控訴裁判所は8月4日に、原告・上告者に判決を下し、第一審で認められなかった原告の資格は認めるが、訴訟の目的であるグレンデール市の慰安婦像の撤去を求める根拠は認められないとして、我々の敗訴となりました。そこで戦いを続けるために残された道は、米国の最高裁判所に上訴するか、判決を下した控訴裁判所に再審査を請求するかしかありません。我々は、弁護士を交えて慎重に検討した結果、控訴裁判所に再審査を請求する方が好ましいと判断しました。それは、最高裁判所に上訴した場合には、採択率がかなり低いという客観的な理由もありますが、控訴裁判所で担当した3人の判事が下した判決の内容がかなり偏向していて、他の判事を交えて審議をすれば違った結果が出る可能性があるからです。通常の控訴裁判所の審議は、3人の判事のティームで行いますが、その他に、第9地区控訴裁判所の判事29名全員が参加して審議をする方法もあります。それをアンバンク(En Banc)と言います。再審査を請求する際には、以前担当した3人のティームにするか、アンバンクの審査のどちらかを選んで、請求できます。今回は、全員参加の審議を請求しました。今までの担当判事以外の判事が関心を寄せれば、アンバンクの審議が可能となります。どの判事も関心を示さなければ、今までの判事による再審議となります。

再審査を請求したもう一つの理由は、その判決が慰安婦像については検討しているが、碑文については殆ど議論をしていないからです。問題の根源は、かなりの部分が碑文の文面にあるのです。それを単純に慰安婦像は苦労をした元慰安婦を記念するために建てられたもので、単なる表現の自由の範疇にあるとする今回の判決は、問題の単純化にすぎません。

更に言うならば、此の裁判の結果によって米国で州や自治体への表現の自由についての規則が出来るのです。この判決で、「強制性を伴わない州や自治体の意見の表明はすべて表現の自由の範囲内にある」という法解釈が、若し我々がこの判決の後で行動を起こさなければ、この判決によって樹立されることになるのです。

問題点を指摘しましょう。碑文は、「日本の軍隊は1932年から1945年にかけて20万人を超えるアジアやオランダの女性を強引に家から連れ出し、性奴隷となることを強制した。2007年の米国下院の決議121号を記念して、日本政府にこれらの罪悪に対する歴史的な責任を認知することを求める。」と書いてあるのである。すなわち、日本政府が認めていない、慰安婦の強制連行、性奴隷化、慰安婦が20万人以上であったことなどをすべて事実であったとして、日本政府が人権侵害の罪を犯したとして、糾弾しているのです。

日本政府は、明確に否定していますが、事実の認識については、異論もあるかも知れません。しかし、単なる地方自治体であるグレンデール市が外交的に重要なこのような問題について、無制限に意見を表明することは許されるべきでしょうか。外交問題について、単なる市がこのように意見を表明すれば、米国の外交政策は混迷を極めるでしょう。特に、自治体がアジアの重要な同盟国に対して、「罪悪国」呼ばわりをしても良いのでしょうか。外交的には、日米間には安全保障条約があり、両国は友好関係を保つことを誓約しています。そのような国を自治体が罪悪国と呼ぶのは、国の方針に背くことになります。意見の表明の自由は、同盟国を誹謗することも含むべきでしょうか。我々は、「否」と考えます。

この点について解説しましょう。州を含む自治体がどの程度外交について公的に意見を表明できるかは、いくつかの関連した判決は出ていますが、それ自体には米国ではまだ明確な指針が出ていません。この裁判でこの問題に指針を与えようとしているのです。

この問題を考えるにあたって参考になるのが同じ第9地区控訴裁判所で2012年に発表したモブセシアン対ビクトリア保険会社の判決です。この裁判では、カリフォルニア州が20世紀の初頭にトルコによって被害を受けたアルメニア人に特別の時効に関する猶予を与える法律を制定したことに対して、連邦政府がそれに対して何らの措置もしていないにも拘わらず州がそのような外交に関する措置を採択することは許されないという理由で、州の法律自体が無効になりました。通常は、保険については州は規則を決めることが出来るのですが、それが明らかにアルメニア人およびその子孫を特別扱いにするものであったために、連邦政府の外交権の侵害と判断されました。このケースでは、法律の「真の目的」が問題とされました。真の目的は、アルメニア人を厚遇して、その危害を与えたとされるトルコを非難することだと解釈されたのです。

この判決は、同じ第9地区の女性判事、スーザン・グレイバーが書いて、多数の判事が承認したもので、我々は再審査の申請にあたってこの判例を主要な根拠として用いています。ポイントは二つあります。連邦政府が態度を決めていない場合にも、連邦政府の権限の侵害を宣告できる事。もう一つは、州や自治体の行動の真の目的を知ることが重要な意味を持つことです。慰安婦像の場合には、連邦政府は態度を決めていません。むしろ、日本と韓国に互いに相談して決着しろと伝えています。この状態では、「権限の侵害」であると宣言できます。真の目的に関しては、元慰安婦を記念することは二次的なことで、日本を貶めることであると言えます。更に言うならば、日米の関係を崩壊し、アジアを、韓国の運動団体と提携している中国の支配下に置くことであるともいえるでしょう。このような世界の力関係があることを今回は、陳述しています。

此の裁判が始まってから、グレンデール市を支援するために、KAFC と抗日連合がアミカスと称する参考資料を裁判所に提出してきています。最初は、連邦裁判所での第一審の時でした。このときは、判事がこれらの書類は無関係であるとして、却下しました。控訴審が始まってからもこの両者は、控訴裁判所にアミカスを提出しました。今回は、公判の直前になって判事がこれらを認める決定をしました。それらの書類は、慰安婦が日本軍の性奴隷であったことを示す書類ですが、元慰安婦の口述書などで、信頼に値しない資料ですが、慰安婦について知識のない人には、性奴隷説を印象付ける格好の材料になるでしょう。

今回は、再審査を請求すると同時に、日本の協力団体にアミカスを提出することを考慮するように伝えました。それがどのような影響を与えることになるかが関心事です。アミカスは一週間以内に提出するという規則になっています。

上記の様に、今回の再審査の請求は、以前の控訴審への訴状に比べても、かなり強化されています。結果が出るには相当な日数がかかると思いますが、異なった結果が出る可能性もかなりあるのではないかと思います。最高裁への上訴は、その結果を見てからにします。

2016年9月20日
GAHT-US Corporation

米国連邦裁判所における裁判の近況 [2016年9月9日付]

GAHT-US は、今年の8月4日の控訴裁判所の判決を受けて、対応策を検討しました。

最高裁判所に上訴することも検討しましたが、その前に、判決を下した控訴裁判所に再審査を申請することが出来、その方が採択される可能性が高いと判断したために、現在は、再審査の申請のための手続きを進めているところです。9月16日までには、申請を完了する予定です。

此の再審査要請の結果は二か月から六か月先に判明すると思われます。その結果次第で、最高裁判所への上訴を検討することにしています。

2016年9月9日
GAHT-US Corporation

GAHT関連ニュース纏め 2016年8月

★【Front Japan 桜】目良浩一氏に聞く 「米慰安婦像撤去訴訟」上訴の背景[桜H28/8/29]
https://www.youtube.com/watch?v=quMeHXd-Olo
3:18から目良代表の話

★産経ニュース 2016.8.27
「米国人判事に『俺は東条が嫌いなんだ!』と言われた」 米慰安婦像撤去訴訟の原告、目良浩一氏が明かす訴訟の実態とは…
http://www.sankei.com/world/news/160827/wor1608270016-n1.html

★夕刊フジ 2016.08.27
米慰安婦像訴訟「撤退すれば抑止力消える」 GAHT目良浩一代表が激白
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20160826/dms1608261717023-n1.htm

★共同通信 47ニュース 2016/8/25
【発言】「慰安婦外交」に物申す 米少女像撤去訴訟の目良浩一氏
http://this.kiji.is/141463496944174581?c=39546741839462401

共同通信公式ツィート
https://twitter.com/kei_matsumura/status/768736265642487808

★産経ニュース 2016.8.25
米グレンデール市の慰安婦像訴訟 日系NPOが米最高裁に上訴へ 「誤った認識と戦う」
http://www.sankei.com/world/news/160825/wor1608250052-n1.html

【講演会お知らせ】控訴裁判所の誤りを糺す 米国最高裁に問う!【H28年8月27日 秋葉原】

< 歴史の真実を求める世界連合会/GAHT 8.27 秋葉原 講演会 お知らせ >

~ 日本人が日本の名誉をかけて、米国の最高裁まで戦おうとしたことがあったでしょうか? ~
「グレンデール慰安婦像撤去訴訟 控訴裁判所の誤りを糺す 米国最高裁に問う!!!」

米国カルフォルニア州の裁判所は中韓反日団体の意見のみを採用して判決文に書き入れました。
判事団は「慰安婦は20万人以上もの強制された奴隷の被害者」と信じています。
裁判のこれまでの経緯、GAHTの今後の対応、日本の名誉のために初となるであろう米国最高裁判所に問うべきか?米国における歴史戦の最新情報と合わせて講演します。

【登壇者】 GAHT米国 代表 目良浩一、 GAHT日本 代表 藤井厳喜、他

【日時】 平成28年8月27日(土)開場14:15 開会14:30 閉会16:30

【場所】 TKPガーデンシティPREMIUM秋葉原 カンファレンスルーム3C
東京都千代田区外神田1-7-5 フロントプレイス秋葉原 2F/3F
アクセス http://tkp-akihabara.net/access/ JR 秋葉原駅 電気街口 徒歩4分

【参加費】 千円
※事前申し込み不要、当日直接会場にお越しください

【目良浩一代表 プロフィール】
教授、1933年ソウル生まれ、ハーバード大学で博士号を取得、ハーバード大・筑波大・南カリフォルニア大学等で経済・国際経営・公共経営を講義、世界銀行と開発国での都市開発で協力
最近の著書:「マッカーサーの呪いから目覚めよ日本人!」2012/12 桜の花出版

【主催】
歴史の真実を求める世界連合会

【問い合わせ】
広報担当 細谷 清 (ほそや きよし)
MAIL: hosoya-k@pg8.so-net.ne.jp

8月27日講演会案内R1

アンタイースラップ罰金について

GAHTは、グレンデール市を相手にして、市が中央公園に設置している慰安婦像の撤去を求めています。その裁判の成果はまだ出ていませんが、其れに関するアンタイスラップ罰金につて誤解があるかも知れませんので、下に解説します。

カリフォルニア州のロサンジェルス地区裁判所の、リンフィールド判事は公共の利益のための裁判はアンタイスラップ(濫訴)の対象外になるはずにも拘らず、2015年2月23日に、グレンデール市側の濫訴の訴えを承認しました。そこで、グレンデール市側の弁護士事務所、シドリー・オーステン社は、5月4日にそのために使われた弁護士の費用は $212,915.85 であると申告しました。しかし、その請求の内容には、この訴訟に直接関係の無いものが含まれている可能性があるので、当方の弁護士が、それを精査した結果、8月25日に、判事はシドリー・オーステン社が受け取るべき適切な額は$150,046.58 であると査定しました。当方は、それに従って、9月16日に8月25日からその日までの利子を加えて、$150,992.34 を支払ったのです。

このように濫訴の罰金の査定には、当方の弁護士や判事も参加していますので、我々は弁護士などに騙されて法外な金額を支払ったなどとするデマや悪意の憶測に惑わされないようにお願いします。

GAHT-US Corporation

米国連邦裁判所第9巡回区控訴裁判所8月4日判決への抗議文/Appeal to the decision of the Court of Appeals for the Ninth Circuit made on August 4, 2016

米国連邦裁判所第9巡回区控訴裁判所8月4日に判決への抗議文

(グレンデール市奴隷慰安婦像撤去を求める裁判 No. 14-56440, D.C. No.2:14-cv-01291-PA-AJW)

平成28年8月5日

歴史の真実を求める世界連合(GAHT)

我々は昨日以下に述べる極めて不見識な判決の連絡を受けた。

GAHTはこの不当な判決に対し上級裁判所に上訴をする積りである。判決は被告グレンデール市を擁護するGAPH等の他機関から提出された見解書を基に、旧日本軍が朝鮮人女性を奴隷に強制したとの一方的な憶測で書かれている。(GAPH: Global Alliance for Preserving the History of WW II in Asia世界抗日戦争史実維護連合会
我々はその一方的な見解書に対して反論書を用意しその準備が出来ている事は6月の公判で述べた。

その我々の反論書の主要点は:
1.慰安婦は性奴隷でもなく、その生活も奴隷状態ではなかった。
2.(米国)この慰安婦問題に関しての下院の決議は立法化されておらず、従って立法的な権威は全くありません。事実の探求として、米国政府は慰安婦に関してIWG(Inter-Government working Group)と呼ばれた省庁間をまたがる組織でかなり大規模に1998年から2007年までクリントン大統領が署名した法律に基づきその戦争犯罪を調査しました。

その結果‐真実は、IWGはこの様な大日本帝国軍隊による人権侵害の書類は発見出来ませんでした。そしてGAPHは疑いもなくこの事を知ってますが、その見解書には何も書きませんでした。
この様に出された見解書は正しくも公平でもありませんので、引用すべきではありません。

GAPHはIWGで大日本帝国軍の悪逆を探し求めたが2007年の時点でなかったのだから、2007年以前の意見は無効にしたでしょうか? それともGAPHは2007年以降に新たな証拠を見つけたでしょうか? 何れの答えも「否」です。 性奴隷慰安婦、 20万人の女性狩り等は新しい証拠と解読で完全に論破されています。

最近になって性奴隷慰安婦派理論の中核も学術論争で論駁されました。GAPHに代表される性奴隷慰安婦を主張する人達は、歴史的事実を否定する頑迷な守護者です。

今回の判決では慰安婦問題が日韓で論争となっていると認めながら、上記で述べた様に被告側の見解のみを採用しました。

正義の点から判決は不公平であり、法的な正義を求める人達には到底受け入れられるものではない。

(以上)

*********************************************************************************************************************

Appeal to the decision of the Court of Appeals for the Ninth Circuit made on August 4, 2016

(for GINGERY vs. CITY OF GLENDALEO (No. 14-56440, D.C. No.2:14-cv-01291-PA-AJW)

August 5, 2016

GAHT-US

We are informed of the decision yesterday, and hereunder pointing out the lack of discernment in the decision.

The GAHT is in mind to appeal to a higher court against this decision. It was made of unilateral guess that the Japanese Military had forced Korean women to slavery based only on two Amicus Curiae submitted by outside organizations backing the City of Glendale, the defendant. We were ready to submit a counter Amicus Curiae, and our readiness was evident in the hearing of this June.

Major Points of our Amicus Curie were:
1. Comfort Women were not sex slaves or their lives were not slavery.

2. The resolution of the House of Representative does not have any legislative power in this comfort women issue, because it was not a legislation. From factual findings are concerned, the United States government investigated on an extensive scale the issue of Comfort Women, whether the women were enslaved and/or abducted, by making the acts and by forming the project team for its investigation called IWG (Interagency Working Group) conducted war crime investigation from 1998 to 2007 in accordance with the act proposed, examined and passed by the Congress and signed (approved) by the then President Bill Clinton on October 8, 1998.
The truth of the matter was that the IWG could not find a document related to such human right infringement by the Imperial Japanese Military, and the Global Alliance for Preserving the History of WW II in Asia (hereinafter called “GAPH ” ) undoubtedly knows this fact, but GAPH neglects it in his amicus curiae.
Therefore, the amicus curiae are not just or balanced, and shall not be referred to.

Relating to the IWG, the facts are that GAPH had sought evidences for an atrocity of Imperial Japanese Government, and could not get at the time of the year 2007. Then the main citation of GAPH’s opinions before 2007 should automatically become null?, and GAPH found a new evidence after 2007? The answer to the two questions is No!. The old interpretations such as sex-slaved comfort women, 200 thousands women hunting, etc. were refuted by new evidences and interpretations completely.

Recently the center core of Pro-sex-slaved comfort women theory was also rebutted in an academic dispute. Those who, represented by GAPH, insist on sex-slaved comfort women theory become “old bigoted guards” of non-factual history.

The court decision admits that the issue is in dispute between Japan and Korea, but as mentioned above the decision took in only the opinions of the Defendant.

From the viewpoint of justice, the decision is out of balance, and cannot be accepted by those who seek legal justice.

【目良浩一の米西海岸リポート(4)】 住民参加型のカリキュラム決定は歴史教育の「政治化」に等しい 他州に広がる危険性も…

当会の目良浩一代表のレポートが産経ニュースに掲載されました。チャンネル桜での報告と併せてご紹介します。

————————————————————————-


22分~ 米西海岸教科書慰安婦記述問題:レポート:目良浩一(歴史の真実を求める世界連合会共同代表

————————————————————————-

産経ニュース 平成28年(2016年)7月23日
【目良浩一の米西海岸リポート(4)】
住民参加型のカリキュラム決定は歴史教育の「政治化」に等しい 他州に広がる危険性も…
http://www.sankei.com/premium/news/160723/prm1607230009-n1.html

■ 住民参加型のカリキュラム決定の仕組みとは…

7月14日午前8時、カリフォルニアの州都であるサクラメント市の中心地に近い州の教育庁の庁舎に入りました。州教育局が作成した世界歴史のカリキュラムに「慰安婦」の項目が追加されることに対し、公聴会で反対意見を陳述するためです。

私の他に7名の日本人が同行しました。すでに庁舎のロビーは大勢の人々でいっぱいでした。それぞれが懸案事項について意見陳述をするために集まったのです。

公聴会で意見陳述するには登録が必要です。私は、しばらく列を並んだ末に「251番」という番号を与えられました。最終的には300人以上の人が申請したようです。

カリフォルニア州教育局は、公立学校の教科書やカリキュラムを10年ごとに改定していますが、今回は特に住民参加型の決定方法を採用しました。改正案を公開して一般から意見聴取を行い、それに基づいて最終版を決定していくのです。

今回は、改正案に対して、1万以上のE-mailや、何箱にもなる書面による意見が届きました。かなり国際的な反響もあり、このカリキュラム決定方法の影響の大きさを示しています。影響の大きさ自体がこの決定方法の優秀さを示すものではなく、疑問も多いですが、カリフォルニア州はこの方法を採用したことを誇りにしているのです。

■ 慰安婦の誤った記述が世界中に広がる可能性も…

公聴会は午前9時ごろに始まりました。最初の40分ほどは、委員長や教育局長らがカリキュラム改正手続きについて誇らしげに解説しただけでした。

昨年11月に発表された高校1年用の世界史カリキュラム改正案には、韓国系団体の強い要望を受け、慰安婦に関する記述が加えられていました。具体的には「日本軍は1945年までの戦前・戦中の期間に、占領地から数十万人の女性を性奴隷として徴用して使用した。それは制度化された性奴隷制の一例であり、20世紀最大の人身売買だった」と記述されていました。

私たち「歴史の真実を求める世界連合会」はこの誤った記述に反対し、削除を求める意見書を提出しました。日本からも「なでしこアクション」などを通して、多数の反対意見が教育委員会に送られました。日本政府も総領事館などを通じて意見表明したようです。

このような誤った歴史教育が高校で行われると、人々は教科書に書いてあるということで事実だと信じてしまい、「日本人は人権を平気で蹂躙する残酷な人類だ」と思いこむ危険性があります。それだけでなく米国の他州にもこの説が伝播し、世界中の教科書にも同様の記述がなされる可能性もあります。

一度、教科書への記述が認められると取り消しは難しく、この記述は1世紀くらい存続するかもしれません。今後生まれてくる日本人は、そのような悪評の中で生きていかなければならないのです。

この記述が歴史的な事実に合致するならばともかく、今日流布されている説が、歴史的に根拠のない「お話」に過ぎないのです。ですから断固として削除すべきだと考えたのです。

■ 慰安婦項目削除要求で掲げた5つの根拠とは

カリフォルニア州教育局は、さまざまな反響を踏まえて、改正原案を5月19日までに修正しました。

慰安婦に関する記述も多少修正されました。「性奴隷として徴用され、使用した」という記述が多少やわらげられ、「徴用されて性的サービスを強要された」となりました。「20世紀最大の人身売買であった」という部分も削除されました。おそらく人身売買ではなかったことが理解されたのでしょう。

しかしながら、大局的には大きな変化ではありませんでした。慰安婦は依然としてそのサービスを「強要された」と記述され、「性奴隷」という表現も残り、しかもその数は数十万人と記されているのです。これでは90万人の可能性も排除されていないことになります。

また、慰安婦は「占領地から連れてこられた」と記述されていますが、朝鮮(北朝鮮と韓国)は日本に併合されていたのであり、占領地ではありません。韓国系の人々が勝手に「占領地」と言っているのです。

このような修正案に対して、私たちは反対論を展開しました。発言は、1人1分しか与えられていないので役割分担して公聴会に臨みました。

大きく分ければ、反論は以下の趣旨となります。

(1)慰安婦の強制連行はなかった。吉田清治の本は創作である

(2)日本政府は慰安婦は性奴隷ではないと明言している

(3)米国軍も慰安婦を利用したので、日本を責めるのであれば、米国も責めなくてはいけない

(4)中国・韓国系の慰安婦運動は、日米連携を破壊するための陰謀である

(5)米国は、さまざまな人種の集合体なので特定人種の行為を責めるのは国是に添わない。

■ 住民参加型の決定は教育の「政治化」を生む

公聴会に300人もの発言者が集まったのは、他にも深刻な問題があったからです。

1つの問題点はインドなどのヒンズー教の扱いです。カリキュラム案には「ヒンズー教は差別を認めるカースト制と一体になっている」と批判的な記述がありました。これに対して、多くのインド出身の人が批判しました。

また、アルメニア人虐殺やユダヤ人の扱いについてもかなり意見が出されました。太平洋戦争中の米政府のフィリピンに対する政策についての記述にも意見が出されました。

慰安婦問題はそれらの問題点の1つであり、全発言者数からするとそれほど多数の発言ではありませんでした。

慰安婦の記述を推進しようとする中国・韓国系は12人ほどで、私たちのグループとあまり変わりませんでした。ただ、彼らのうちの数人は、サンフランシスコ市議会の時の公聴会の時に使った黒地に黄金色の蝶の図案を入れたT-シャツを着ており、在米韓国人団体「カリフォルニア州韓米フォーラム」(KAFC)のフィリス・キム氏が引率して、州教育局の人と親しそうに挨拶していました。今までに相当ロビー活動をしていたと思われます。

結局、意見陳述は休憩もなく5時間ほど続きました。意見陳述の後で委員長らは「これらの意見を尊重してそれぞれのコミュニティで対応していくべきだ」と述べただけ。委員長は再修正する時間も与えずに、5月19日に示した修正案をそのまま承認する動議を提出し、委員会がそれを承認しました。どんな意見が出されようとも5月の案を承認することは最初から決まっていたのです。

公聴会は結局、単なる儀式でした。実際には、教育局へのロビー活動で決まっていたのです。これは主権者への反逆行為だと言えます。

最大の問題点は、公立学校で教える歴史の内容を「住民参加型」の方法で決めることが適切なのかということです。この方法では長く執拗にロビー活動したグループの意見が採用される傾向が強くでます。これは歴史を政治的な圧力によって歪めることであり、歴史教育の「政治化」そのものだといえます。このような住民参加型の決定方法の弱点について、カリフォルニア教育局の人から言及は全くありませんでした。

カリフォルニア州は斬新な手法を開発して、今ではかなりの州の手本となりました。つまりカリフォルニア州と同じようなことが他の州で起きる危険性は十分あります。米国の教育の先行きには、大きな赤信号が灯っていると思います。

xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx

「歴史の真実を求める世界連合会」は、このような歴史的事実の基づかない歴史教育や慰安婦像の設置等に対して懸命に反対運動を展開しております。特にグレンデールの慰安婦像撤去のための裁判には莫大な費用がかかっております。みなさまのご協力・ご支援を得ることができれば幸甚です。ぜひホームページ( http://gahtjp.org/ )をご覧ください。

■目良浩一(めら・こういち) 1933年、日本統治下の朝鮮京城府(現ソウル市)生まれ。東京大学工学部卒、同大学院修了、米ハーバード大学で博士号取得。ハーバード大学助教授、筑波大学教授、南カリフォルニア大学教授などを歴任。米国在住。「歴史の真実を求める世界連合会」(GAHT)代表。米国慰安婦像撤去訴訟の原告の1人。共著に『マッカーサーの呪いから目覚めよ日本人!』(桜の花出版)。昨年6月には米国で「COMFORT WOMEN NOT ”SEX SLAVES”(慰安婦は性奴隷にあらず)」を出版した。

以上

【目良浩一の米西海岸リポート(3)】 リトル・トウキョウの老人施設売却は日系人社会の亀裂を露呈しました 背後には不穏な勢力が… / 産経ニュース2016.7.4

当会の目良浩一代表のレポートが産経ニュースに掲載されました。ご紹介します。

————————————————————————-
産経ニュース 平成28年(2016年)7月4日
【目良浩一の米西海岸リポート(3)】
リトル・トウキョウの老人施設売却は日系人社会の亀裂を露呈しました 背後には不穏な勢力が…
http://www.sankei.com/premium/news/160704/prm1607040001-n1.html

■ リトル・トウキョウの高齢者施設は日系人の財産だった…

日本から米国への移民は19世紀後半から始まり、1924年の米政府による日本人移民禁止令まで続きました。現在の在米日系米国人は3世から5世が中心です。

一世と呼ばれた日系人たちは、ロサンゼルス中心部に「リトル・トウキョウ」を作りました。61年には8人の著名な日系人が主導、協力して老人のための居住施設を設置しました。この施設は、70年代に居住者が自立して居住できる施設、ある程度の看護の必要な人たちの施設、そして常に看護が必要な人たちのための施設などの4つの異なる施設になり、計600人強を収容できる施設に成長しました。

施設では日本の文化が維持され、日本食が提供され、日本語で生活できるという環境が維持されてきました。この施設は、日本の財界をはじめ、日本企業や一般人からの寄付金などの浄財によって建設され、そして多くの人のボランティア活動によって運営され、存続されて来ました。在米日系人が誇ることができる貴重な財産でした。

■ 営利企業に売却されるとどうなるか…

ところが、施設の運営を担っている非営利団体「敬老シニアヘルスケア」の理事会の考えは異なっていたようです。

理事長のショーン・ミヤケ氏が4施設を不動産・開発を行う営利会社のパシフィカ社に売却するという発表をしました。施設設立の最後の著名人であるジョージ・アラタニ氏の逝去を待っていたかのように、同氏が亡くなった翌年の2014年のことでした。ただ、この時は売却価格をめぐって州政府から問題が出されて立ち消えになりました。

ところが、昨年9月にパシフィカ社と売買契約が成立したと正式に発表されました。施設は非営利団体でかなりの費用を寄付金で賄う体制なのに、営利企業のパシフィカ社が購入すればサービスはかなり異なった性格になることが考えられます。

敬老シニアヘルスケアとパシフィカ社の契約内容を検証してみると次のことが判明しました。

・売却価格は4100万ドル(約41億8000万円)

・5年間は現在のサービスを維持するが、その後の制約はなし

・最初の1年間はサービス料の値上げに制約あり

すなわち、5年後には土地使用も含めて全く異なった事業を始めることができるのです。都市センターに近く、夜景を見るにはもってこいの場所なので高級マンションに建て替えることも可能です。4つのうち2つが入っている主要施設は土地が5エーカー(約2万平方m)あるので土地利用の転換は十分に考えられます。

■ 売却反対運動が起きたものの…

売却の計画が明らかになると、ロサンゼルス周辺の日本人や日系米国人からかなりの反対の声が上がりました。日系米国人を中心として「敬老救済特別委員会」が結成され、売却反対運動が展開されました。日本人有志も集会を開き反対の意思を表明しました。

反対の主要な理由は、日系社会が築き上げてきた貴重な資産が失われることでしたが、ここで日系社会の隠れた亀裂が露呈することになりました。

ミヤケ氏らは、旧移民の日系米国人は現在では完全に米国人になっていて日本語や日本食のサービスは不要であること、そしてそうしたサービスが必要な戦後の移民である「新一世」については、自分たちとは関係がないので新しく日本から来た移民のために施設を維持する必要はないとする意見を表明したのです。

つまり旧来の日系人は新一世には、全く近親感を持っていないということが明らかになったのです。

非営利法人の売却には公聴会の開催が条件となっています。しかし、この事案で公聴会は開催されていません。この点について施設の売却を承認したカリフォルニア州司法長官に問い合わせたところ、「公聴会は免除して(施設売却の)許可を下した」との回答がありました。それも中国系の副司法長官からの回答でした。この決定は不当であるとして、敬老救済特別委員会が売却中止を法廷に訴えましたが、却下されました。

昨年11月には敬老救済特別委員会の主催で、新旧移民合同の大規模集会が開かれました。500人が参加し、州選出の連邦下院議員などの応援演説もあって反対派の気勢はあがりました。

しかし、連邦議会の議員といえども、州の決定には影響力はありません。結局、今年2月には売買契約が実行されることになってしまいました。

■ 売却の背後にある不穏な勢力

先に述べたように、日本人と日系米国人との間には亀裂があります。日本に住んでいる人は、日系米国人は親日であると思っているようですが、彼らは1942年の日米開戦後の日系人の強制収容所行きについては、日本が無謀にも真珠湾を攻撃したせいで日系人が大きな迷惑をこうむったと信じているので、一般的に親日的ではありません。

また、最近の新一世が裕福な生活をしていることも、苦労して財や地位を築いてきた旧来の日系人を反日にする要因にもなっているようです。現在の施設利用者の大多数は新一世で、彼らのために貴重な財産を残す必要はないと思っている日系米国人が多いのです。

敬老施設売却問題は、数多くの疑問を日本人と日系社会に投げかけています。

まず、ショーン・ミヤケ氏を中心とする理事会の不可解な動きです。敬老施設は赤字で、多額の寄付金が必要だと言われていました。ところが、蓋を開けてみると経営は黒字だったのです。

すると、施設売却後に残った資産をどのように使うのかという疑問が出てきます。ミヤケ氏らは日系の老人の福祉増進のために使うと言明していますが、具体的な使途は示されていません。今までの施設運営こそが、最も有効な老人の福祉の増進方法であると思えるのですが。

そのミヤケ氏は、売却から4カ月間、音沙汰がなく、まるで日系社会から消えてしまったかのようでした。ところが突如、6月28日になって、月末をもって理事長職を辞任すると発表しました。まったく無責任な行動です。

次の疑問は、この売却に関してどのような力が働いたかということです。前述したように、日本人や日系人にはさまざまな外的な力が働いています。施設を購入した会社はインド系の人が興した会社です。そして、認可を出したのは中国系の役人です。

マイク・ホンダ氏を含むカリフォルニア州選出下院議員16名が連名で売却に反対の意見を表明しましたが、売却阻止は不可能であることを見越しての人気取りのジェスチャーだったようです。

ホンダ氏を強力に推していた反日中国系の団体からは私個人に対して「このように応援しているのであるから、恩を仇で返すな」というメールが届きました。暗に、慰安婦像撤去を求める裁判を中止しろという意味のようです。

一方、日系人や日本人はまとまりに欠けていて、それらの圧力に対抗する十分な力を持っていないように思えます。日系人と日本人が対立するような状況になっていることは悲しいことです。

日本人に対する慰安婦攻勢に始まり、リトル・トウキョウにおける経営者交代から全米日系人博物館における慰安婦映画の上映、日系敬老施設の売却、高等学校の歴史教科書に「間違った慰安婦の記述を入れる」ことなど一連の動きを見ると、この地の日系社会に揺さぶりをかけて分断し、日系社会を壊滅させようとする大きな力が働いているのではないかとさえ感じます。

こうした状況が目の前で起きているのですが、ロサンゼルス総領事館を含む日本の外務省はハリウッドにジャパン・ハウスを設置して、アニメや日本食などのプロモーションをすることに熱中しているのです。

■目良浩一(めら・こういち) 1933年、日本統治下の朝鮮京城府(現ソウル市)生まれ。東京大学工学部卒、同大学院修了、米ハーバード大学で博士号取得。ハーバード大学助教授、筑波大学教授、南カリフォルニア大学教授などを歴任。米国在住。「歴史の真実を求める世界連合会」(GAHT)代表。米国慰安婦像撤去訴訟の原告の1人。共著に『マッカーサーの呪いから目覚めよ日本人!』(桜の花出版)。昨年6月には米国で「COMFORT WOMEN NOT ”SEX SLAVES”(慰安婦は性奴隷にあらず)」を出版した。

【目良浩一の米西海岸リポート(2)】 慰安婦問題に関する日韓合意後、米国で対日批判は激化 日系人コミュニティーへの圧力も… / 産経ニュース2016.7.2

当会の目良浩一代表のレポートが産経ニュースに掲載されました。ご紹介します。

————————————————————————-

産経ニュース 平成28年(2016年)7月2日
【目良浩一の米西海岸リポート(2)】
慰安婦問題に関する日韓合意後、米国で対日批判は激化 日系人コミュニティーへの圧力も…
http://www.sankei.com/premium/news/160702/prm1607020004-n1.html

■ 日韓合意後の米国における慰安婦旋風は…

昨年12月に、日韓両政府は慰安婦問題について合意しました。合意は、両政府が慰安婦問題を最終的かつ不可逆的に解決し、お互いを国連などの場で非難・批判をしないこと、日本政府は元慰安婦の苦痛を癒すために約10億円を韓国が設置する財団に拠出するとの内容です。

日本の多くの人はこの合意によって、慰安婦問題は解決したと感じているようですが、それは間違いです。米国では慰安婦問題を通じた対日批判は激化しています。例えばカリフォルニア州で慰安婦像の設置を推進する「カリフォルニア州韓国系米国人フォーラム」(KAFC)はホームページに堂々と、自分たちは韓国政府と関係がないので今までの運動を継続すると公言しています。

米国務省は日韓合意を歓迎し、民間にも合意を尊重するように訴えていますが、それを強制する手段を持っていません。つまり、合意は単なる“希望条項”なのです。

韓国内では元慰安婦らが韓国政府は自分たちに相談せずに日本政府と合意したとして、合意に反対を唱えています。それに呼応するように元慰安婦たちによる米国訪問は、日韓合意後、明らかに頻繁になっています。

今年2月には、複数人の元慰安婦が米東海岸の都市を訪問して、自分たちの「体験談」を発表しました。3月には、いわゆる“スター慰安婦”になった李容洙(イ・ヨンス)がカリフォルニア州上院を訪問し、人権問題に貢献したとして州上院から感謝の言葉をうけました。また、今まで慰安婦問題に関する活動がなかったテキサス州にある南メソジスト大学でも、4月に元慰安婦の「体験談」を聴く会がもたれました。

■ 日本総領事館は日本人女性の訴えを無視…

東海岸のニューヨーク市のビジネス街中心部では、毎日のように韓国系の人が慰安婦に関する日本政府の責任を追及するプラカードを掲げて、道行く人に訴えています。

一方、サンフランシスコ市では、中国系が中心となって市の公共施設内に慰安婦記念碑を設置する案が昨年浮上しました。日本人や日系人などの反対に関わらず、昨年9月には設置案が市議会で可決され、現在、記念碑の具体的な形状や碑文の文言が検討されている状況です。

サンフランシスコ市は、中国系の人たちの影響力が強大で、彼らの意向に反対するには相当の覚悟が必要です。それにもかかわらず、市議会では同市に居住する数名の日本人女性が反対の声を挙げました。

しかし、中国系の人たちの圧力に押され、さらには在サンフランシスコ日本総領事館にも無視されて非常に悔しい思いをしています。われわれの団体「歴史の真実を求める世界連合会」(GAHT)も女性たちを支援しましたが効果はありませんでした。

慰安婦記念碑と同時に動いているのが、カリフォルニア州の教育委員会が検討している公立高校の歴史・社会科学のカリキュラムで「性奴隷」として記述された「慰安婦」を人権侵害の代表的事例として追加する案件です。

この案件は、昨年11月に教育委員会で採択され、今年1月から2月に一般からの意見を聴取する期間が設けられました。GAHTも反対意見を提出し、高等学校の教師の経験のある米国人や退役軍人の方などに、反対意見を提出するように働きかけました。日本からも「なでしこアクション」を通じて、多くの反対メールが発信されました。ご丁寧にも、サンフランシスコ市議会はこの州の案件にも最近、賛成決議をし、州教育局の動きを支援している状態です。

■ 全米日系人博物館で慰安婦映画上映

このような状況の中、ロサンゼルスにある全米日系人博物館で「破られた沈黙」という元慰安婦のドキュメンタリー映画が4月27日に上映されました。

全米日系人博物館は第二次大戦勃発直後に、日本人と日系米国人が強制収容所に収監された経験を後世の人々に伝えるために建てたものです。日系人は博物館維持のために、毎年大々的な寄付をしています。日系人の浄財で建てられたものです。

映画は2000年に韓国人監督によって制作されました。歪曲された慰安婦の経験を描いた映画で、強烈な反日の道具です。こともあろうにこの映画は日系米国人の心のふるさとである全米日系人博物館で上映されたのです。

映画の上映は「アジア映画祭」の催しの一環でした。主催者が多数の映画を複数の上映施設に割り当てたので、全米日系人博物館は割り当てられた映画をそのまま上映することになったのかもしれませんが、その割り当ては意図的なものであった可能性が高いとみられています。また、全米日系人博物館側は、映画の内容を検討することもなく、上映を引き受けたのかもしれません。

GAHTは、映画の上映には問題があるとして、博物館館長に、慰安婦問題に関する事実を歪曲して、日本国を貶めるような映画を全米日系人博物館で上映することに強く反対し、上映を拒否するべきであるとの抗議の手紙を出しました。

残念ながら映画は上映されました。われわれの知る限りでは、当日の観客数は40人ほどで、グレンデール市の慰安婦像建立の立役者であるKAFCのフィリス・キム氏も来ていました。

■日系コミュニティへの圧力

ロサンゼルス周辺では、中国系や韓国系の人口増に伴い、日系人社会への圧力が増しています。全米日系人博物館のあるリトル・トウキョウにある店舗などの経営者が日本人から中国系、韓国系の人に代わってきています。中韓系は日本人店舗などの売却を推進するために意外な手段を使うこともあります。

例えば、連邦法で義務づけられている車椅子でのアクセスができないなどの理由をつけて立ち退き目的で訴え、売却させるのです。このような手段によって、日本人オーナーが低価格で物件を手放すケースがかなりあるようです。日本人・日系米国人はこのような脅しに馴れていない人が多くて、彼らの餌食になっているようです。

■ 目良浩一(めら・こういち) 1933年、日本統治下の朝鮮京城府(現ソウル市)生まれ。東京大学工学部卒、同大学院修了、米ハーバード大学で博士号取得。ハーバード大学助教授、筑波大学教授、南カリフォルニア大学教授などを歴任。米国在住。「歴史の真実を求める世界連合会」(GAHT)代表。米国慰安婦像撤去訴訟の原告の1人。共著に『マッカーサーの呪いから目覚めよ日本人!』(桜の花出版)。昨年6月には米国で「COMFORT WOMEN NOT ”SEX SLAVES”(慰安婦は性奴隷にあらず)」を出版した。

【目良浩一の米西海岸リポート(1)】グレンデール市慰安婦像撤去訴訟の深層 / 産経ニュース2016.6.29

当会の目良浩一代表のレポートが産経ニュースに掲載されました。ご紹介します。

————————————————————————-

産経ニュース 平成28年(2016年)6月29日
【目良浩一の米西海岸リポート(1)】グレンデール市慰安婦像撤去訴訟の深層…提訴から2年余りでようやく公正な裁判に
http://www.sankei.com/premium/news/160629/prm1606290004-n1.html

■最初は公判さえ開かれずメールで…

私が原告団を率いて米カリフォルニア州グレンデール市の公園に建てられた慰安婦像の撤去を求めて同市を相手取って起こした裁判は、2014年2月の連邦裁判所ロサンゼルス地区支所への提訴から2年以上が経ちました。

われわれは「グレンデール市が、連邦政府の権限である外交問題に関して直接に態度を表明したことは、連邦政府に外交権限を独占的に付与した米国の憲法に違反する」として、市が設置した慰安婦像の撤去を求めました。

しかし、連邦裁の判事はグレンデール市などに住む原告が受けた被害と、市が越権行為をしたとされる慰安婦像の設置との関連性が希薄であるという理由で、われわれの訴えを棄却しました。

しかも、判事は公判さえ開かずに「原告には訴訟を起こす資格がない」との判決文をこちらの弁護士にメールで知らせただけでした。われわれは門前払いを食いました。反論する機会さえなかったのです。

われわれは控訴することを決めました。ところがわれわれの弁護団が、シリコンバレーに影響力を持つ中国系の団体に脅されたため撤退してしまいました。弁護団の会社はシリコンバレーに多くの顧客を持っているためです。新たな弁護人の選定を強いられるなど体制を整える時間を要しましたが、ようやくこの6月7日に控訴審の日を迎えることができました。

■裁判らしい裁判に

控訴審はカリフォルニア州パサデナ市にある第9連邦高等裁判所の支所で行われました。担当判事はベテランのラインハルト判事、鋭い質問を浴びせる女性のワードロー判事、ニューヨークから派遣されたコーマン客員判事の3人でした。原告の弁護士と被告であるグレンデール市側の弁護士がそれぞれ15分を与えられて陳述を行いました。その間、判事は質問を浴びせ、弁護士はそれに必死で答えます。この日の公判は38分続きました。

今回の控訴審は弁護士が陳述して判事が質問し、弁護士がそれに回答するという形で進み、質疑応答は法律の解釈やそれを支持する判例の指摘などで法律論が交わされました。判事は関連する判例を熟知していたとみられ、双方の弁護人に鋭く質問していました。

第一審の判事とは違い、高裁には質の高い判事が確保されている印象を受けました。判事の鋭い質問にそれぞれの弁護士がたじろぐ場面もありましたが、被告側の弁護士の方が長い時間をかけて答えを探していたようでした。

■ようやく本論に

控訴審の主な争点は、原告に訴訟を起こす資格があるのかという点にありました。第一審では「原告は資格が無い」とされましたが、高裁では何とかわれわれの正当性が認められる可能性が高まったと思われます。

これは、3人の判事がそれぞれの弁護士に再質問する際、その質問内容と回答に対する反応から、判事がどちらに傾いているかを判断することが可能であり、その反応から推察したものです。

実際に「原告は資格がある」となると、第一審に差し戻されて、原告が求めている要求に十分な根拠があるかどうかが審議されることになります。

今回の公判について、もう1点指摘するとすれば、判事の質の違いだけでなく、第一審にみられたような政治的な色彩が見られなかったことです。

われわれは2014年9月には州の裁判所でも裁判を起こしましたが、これまでの公判は「慰安婦問題は日本軍の悪行」が前提となって、「日本軍の行動を弁護するような原告はとんでもない」といった雰囲気が強く感じられました。

しかし今回の控訴審では法律論が戦わされ、「やっと本論に入った」との印象を受けました。米国にも正義があるかも知れないとも初めて思った瞬間でした。

傍聴席には、慰安婦像設置を推進する韓国系団体の代表、フィリス・キム氏と彼女の弁護士、グレンデール市を担当する弁護士事務所の研修生10人ほどの姿がありました。同市の弁護士はかなり判事に追い詰められたので、公判後は控室で深刻な様子で会議を開いていました。

■今後の見通しは…

今回の控訴審の判決は近く発表されますが、それが7月になるのか、もっと遅くなるのかはわかりません。

実は控訴審にあたっては世界で反日活動を展開する「世界抗日戦争史実維護連合会(抗日連合会)」によるアミカス(参考資料)の提出が認められました。われわれ原告はこれに対する反論を提出するための許可を求めており、それが許可されれば判決が更に延期される可能性があります。

抗日連合会は、例によって日本軍が悪行を働いたと主張しています。われわれはこの主張が判事の見解に影響を与えることを防ぐために、慰安婦に関する正しい事実関係を提出する用意があります。

連邦裁判所に関しては、すでに2年以上の年月が経ちましたが、実はまだ始まったばかりです。高裁が第一審への差し戻しを判断すれば、そこで証拠の提出や証言が求められ、その準備のために弁護士費用もかさみます。

米国の有能な弁護士は、1時間当たり少なくとも700ドルかかり、弁護士3人で一つの書類を作成するとすぐに10万ドルほどになります。2014年2月20日に連邦裁判所のロサンゼルス地区支所に提出した訴状作成には13万5千ドルかかりました。

弁護士費用を値切れといった質問・助言も受けます。可能かもしれませんが、著名な弁護士事務所は2国間の紛争に関わるのを嫌がる傾向があります。能力があり、かつこの種の訴訟を引き受けてくれる有能な弁護士事務所はほとんどありません。現在の弁護団は高度な専門知識と訴訟技術を持つ方々であることに疑いはありません。

このようにさまざまな困難がある裁判なのですが、何よりも最大の困難は米国では「慰安婦は性奴隷であった」とする説が常識となっていることです。しかし、いま撤去を求めなければ不名誉な像は永遠に残ります。座して死を待つのではなく、あくまで日本人の名誉を維持するために像の撤去ために闘います。

 

以上

支援者の皆さまへ GAHT-US支出の方針と明細

スライド1

スライド2